通信教育のメリット、デメリットは?
手軽に始められるのが人気の通信講座だが、そこにはもちろんメリット・デメリットがある。ビジネスパーソンにとっての最大のメリットは、好きな時間に、好きな場所で勉強できるという点だ。仕事の進捗状況や夜の飲み会、接待などの状況は直前にならないとわからないこともあり、決められた日時にスクールに通うのはなかなか難しい。その点、通信講座ならスケジュールの合間に時間を見つけて自分のペースで勉強できる。また、スクール通いに比べて受講料が割安なため、費用を節約できるのも大きなメリットだ。通学時間や交通費もかからないので、勉強に伴うさまざまな負担も抑えられる。
逆にいえば、スクールのように決められた時間に勉強をするという強制力がないので、自分でやらないと先に進まない。パラパラとテキストを見ただけで満足してしまい、気づけば課題の提出期限を過ぎていたということにもなりかねない。また、一緒に勉強する仲間や、疑問点をすぐに質問できる環境がないため、順調に勉強を進めていると思っていても、学習のポイントをつかめていなかったという落とし穴に陥る場合もある。
教材選び、事前の学習計画で成否が分かれる
通信講座を始める前に、まずこれらのメリット、デメリットを理解しよう。その上で講座を選び、学習計画を立てていく。通信講座の種類は多く、テキストやバックアップ体制もさまざまなため、初めの一歩はとても重要だ。
「有名どころの大手だから」「テレビで頻繁にCMを見るから」などの理由で、比較検討せずに受講する講座を決めてしまうのは失敗のもと。サンプル教材の取り寄せができるところもあるので、わかりやすい教材を使っているか見極めよう。モノクロで単調な見づらいものより、カラーで図表入りの解説がされているだけで、理解度が違ってくるはずだ。解説のわかりやすさや問題集の充実度なども選択の基準になる。DVD、インターネットを利用したEラーニングなどの補助的な教材も、勉強のコツをつかみ、継続させる大きな支えになるので、うまく活用したい。
テキストが持ち歩きの邪魔にならないサイズであることも、ポイントになるだろう。隙間時間に勉強したくても、大きく分厚すぎてビジネスバッグに収まらないようでは邪魔になってしまう。通信講座を上手に利用している人は、このような教材選びから目を光らせている。「なんとなく」「みんながやっているから」という理由で受講を決めてしまうのは、失敗する人の特徴といえる。
そして、勉強をスムーズに進めるために事前にやっておくべきなのが、1週間や1カ月単位で学習計画を立てることだ。計画通り進捗したら自分にご褒美を与え、進まなかったら1週間禁酒など、罰則を科すのもいい。