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周囲にいない? こんな困った非常識社員

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0214_sinkanjp.jpg※画像:『社長!「非常識社員」
はこう扱いなさい』

著:井寄奈美/中経出版

 「2:6:2の法則」という法則を知っている人は多いのではないでしょうか。これは、組織の成員は「2割の優秀な社員・6割の普通な社員・2割の不良社員」に分かれるというものです。たくさんの人から成り立つ「組織」だからこそ、職務が上手くこなせない人も出てきます。

 もちろん、下の「2」の人たちみんなが怠けているわけではなく、一生懸命仕事をしているはずなのですが、その中には非常識な社員が含まれているのも事実です。

 特定社会保険労務士の井寄奈美さんが執筆した『社長!「非常識社員」はこう扱いなさい』(中経出版/刊)は、経営者に向けて非常識社員たちの対処方法をつづっている一冊。

 本書では、非常識社員の特徴として、「“義務”を果たさず、“権利”ばかり主張し、さらに周囲の社員にも負担を強いる」といったことをあげています。

 例えば、朝、いきなり「今日で会社辞めます。有給を使うので、退職日は今月末にしておいてください」と携帯メールを送ってくる社員。一体何事か聞いてみると、「なんとなく、会社に合わないから」とのこと。さらに、何の引き継ぎもなかったので、後任の人も大慌て。引き継ぎの件で辞めようとしている社員に何度か電話していると、急に着信拒否をされたそうです。これは会社だけでなく、周囲の社員も大迷惑ですよね。

 ここで社長が「もうお前は来なくていい」と一喝しても、労働基準監督署に駆け込まれて大騒ぎに発展してしまいかねません。辞めるときは手順を踏んで――これができない社員はまさに非常識といえます。

 続いて、「いつ見ても席にいない社員」。営業のような外回りが主な職務はともかくとして、内勤なのに席よりも喫煙場所の方が長くいるように思えるくらいであったり、終業時間の30分前になるとトイレに閉じこもって念入りに化粧を直しだす、といった社員たちは会社としては困りものです。

 何より問題なのが、それらも全て労働時間として計算されてしまっているということです。

 普通、6時間を超える労働の場合は45分以上、8時間を超える労働の場合は労働時間の途中に60分以上の休憩をとることが、労働基準法で定められています。この「休憩時間」は社員が自由に過ごしても良い代わりに、「労務の提供」がなされていないとみなされ、給料の支払い義務が発生しません。

 この「タバコを吸いに行く」「トイレに行く」などは気分転換や生理現象なので、休憩時間に入らないことがほとんどですが、必要以上にそれをしだすと職務専念義務違反に当たります。対策として「どのくらい席を外したか記録をつける」というものもありますが、なんとなく後味が悪いですし、いくら記録をつけても「私的に時間を使っていた」と証明できるものがないと給料カットは難しいため、賞与や昇給査定などで反映させるべきだと井寄さんは述べています。

 他にも、急な残業や休日出勤を要請しても「勉強会」「交流会」と言って断ったり、昼休みはSNSサイトで社外の人と交流、さらに仕事で得たノウハウや情報を漏らしてしまったりする社員など、さまざまな非常識社員の対処法が紹介されています。

 本書は管理職向けに書かれている一冊ですが、問題の「非常識社員」を最も会社の利益を損なわずに対処するか、その方法を伝授してくれます。

 また、管理職だけでなく、ヒラ社員にも非常識社員の迷惑が降りかかってくる可能性があります。そういう意味では、会社に働く全ての人が知っておくべき対処法なのかもしれません。

(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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