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「生きるために死ぬまで働かなきゃいけない」100歳サラリーマンの働く理由

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※画像:『100歳、ずっと必要とされる人』著:福井福太郎、広野彩子/日経BP社

 サラリーマンとして働いていれば、65歳で定年退職して引退か、再雇用でもう少し働くか……そんな感じに将来を思い描いているだろう。ところが、100歳で現役のサラリーマンのおじいさんがいるのだ。

 100歳を超えても、なお現役サラリーマンであり、本書『100歳、ずっと必要とされる人』(福井福太郎、広野彩子/著、日経BP社/刊)の著者でもあるのが福井福太郎氏だ。福井氏は、1912年(明治45年)生まれ。当時はトヨタ自動車も松下電器もソニーもまだない時代。11歳で関東大震災も経験している。

 1936年、大不況のまっただ中という時代背景。正妻の子ではなかったという事情も影響し、銀行の就職試験に失敗。大学卒業後は、慶應義塾大学の助手、軍人、毛皮の商売、親友が立ち上げた望月証券(現在はみずほ証券に合併吸収)の幹部、その子会社の法人金融の会社の幹部、そして現在働いている東京宝商会に至る。

 初めてのサラリーマンとなったのは、49歳で望月証券に入社したときだった。一線を退いた70歳からの30年以上は、社員3人の宝くじ販売委託会社の東京宝商会で顧問として働いている。辻堂(神奈川県藤沢市)の自宅から電車で片道1時間かけて、東京の神田にあるオフィスに通勤している。昼はマクドナルドのハンバーガーなどを食べ、事務所の中高年の女性たちと楽しくサラリーマン生活を送っている。

 「どうして100歳になっても働くんですか?」とよく聞かれる福井氏は「元気な間は、人間はずっと働かなきゃいけないと思ってるんです。」と答える。

 動物は死ぬまで自分の力で食料を調達して生きる。人間も動物の一種なのだから、生きるために死ぬまで働かなきゃいけないもの。生きのびることに対する本能が強いから、今でも働いているのだという。

 心身ともに元気でなければ、100歳になっても現役サラリーマンというのはできないことだ。何か特別なことはしているのだろうか。「何より毎日働いていることが長生きにつながっているんじゃないかと思う。会社に行って仕事をしたり、同僚と話したりすることで、元気をもらっている。何もすることがなくて家にじっと閉じこもっていたら、もっと早く衰えてしまったんじゃないか」と福井氏。

 仕事のない週末でも外に出るようにし、散歩がてら近くのコンビニにスポーツ新聞を買いに行く。携帯電話についている万歩計をチェックして、毎日7000歩から8000歩歩くようにし、足腰の健康に気を付けているのだという。

 日本では30年後には、100歳が70万人まで増えるという予想もある。もしかしたら福井氏のように100歳でも働くことが珍しいことではなくなっている時代になっているかもしれない。

 自分は100歳になっても、家族、会社で愛され、必要とされる人になっているのだろうか。福井氏の生き方、考え方から、学ぶことは多いはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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『100歳、ずっと必要とされる人』

福太郎さんの名言

「昔えらかったとか、えらくなかったとか
どうでもいいことなんです」

「働き続けるのは、それが本能だからだよ」

「差別も軍隊生活も経験した。
でも、不幸だなんて思ったことはないよ」

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