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知ってるようで知らない……薬局の歩き方・クスリの選び方 第24回

消臭剤は危険?除菌・抗菌商品は人体に有害な例も 使用時の注意点は?

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「Thinkstock」より
 生化学分野に精通し、サイエンス・コミュニケーターとしても活動するほか、教育機関で教鞭も執っているへるどくたークラレ氏が、薬局で買える医薬品や健康・栄養食品を分析!配合成分に照らし合わせて、大げさに喧伝されている薬や、本当に使えるものをピックアップする。

 恐らくほとんどの人が一度は使ったことがあると思われる消臭剤。巷では、テレビCMの影響もあってか、「ファブリーズ」(プロクター・アンド・ギャンブル/P&G)は魔法のスプレーといわんばかりに、ありとあらゆるものに吹きかけている潔癖症な人もいますが、一方で消臭剤を使いすぎると危険という話もあります。

 そこで、消臭スプレーの成分欄を見ても「トウモロコシ由来成分」「ブドウ糖由来天然成分」などと記載されており、抽象的すぎて詳細な成分がわかりません。

 今回は、これらの商品がどのような原理で消臭しているのかを検証しつつ、消臭剤を選ぶ目安と注意点、さらに病院などで使われている除菌テクニックについても紹介します。

●悪臭の原因

 ところで、そもそも不快なにおいの原因はなんでしょう? 

 消臭剤メーカーが行ったアンケートによると、特定の悪臭を指すというより、「なんだかわからないけど、鼻につく生活臭」という回答が多数を占めています。

 たかが生活臭程度と思うのですが、知人の家を訪問した時などに生活臭が気になるのと同様に、「自分の家も、他人には気になるにおいを出しているのではないか」という強迫神経症めいた恐れを感じる人が想像以上に多いのかもしれません。

 家には、それぞれのにおいがあります。それは畳などの建築材や、壁紙に含まれる溶剤、さらにペット、頻繁に使う調味料、生ゴミ、家にあるあらゆるモノから微量に発せられる臭気成分とそこに住む人によって個性ともいうべき生活臭ができあがります。

 そういった生活臭の中には、アセトアルデヒドやノルマル酢酸、ウンデカン酸、チオール、アンモニア、吉草酸、硫化水素、キシレン、トルエン、ホルムアルデヒドなど、際だって悪臭となりやすい臭気成分があります。

 これらを分析すると、抱合(分子的に抱き込んで無臭の状態になる)、酸化、還元、吸着など、20種類前後の方法でほとんどの生活臭を消し去れることがわかっています。

 このような方法でにおいを消すことができる性能を持った成分(消臭成分)を、メーカー各社がそれぞれに配合しているのが消臭剤です。その成分については表示義務がないため、適当な表現になっているといえます。逆にいうと、濃度次第で毒にも無害にもなるような成分ばかりで、成分名だけ表記しても意味をなさないのです。

 それを取り上げて、「見えないから怪しい」「わからないから危ない」と騒ぎ立てる人が出てきますが、まずはきちんと理解することが必要です。