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ワーキングクラスの被抑圧者たち

人体に危険なマイクロビーズ、化粧品やソープで使用野放しの実態!米国で禁止の州も

文=佐々木奎一/ジャーナリスト
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 「マイクロビーズ」という言葉をご存じだろうか。これは、化粧品、洗顔剤、ボディソープなどの「パーソナルケア製品」に含まれる「微細なプラスチック粒子」である。マイクロビーズの大きさは1mm以下で、消費者のバスルームや洗面所から下水処理施設のフィルターを通過して川や湖、海に、毎年何百万トンも流れ込んでいる。マイクロビーズは殺虫剤などの化学物質がつきやすく、これを食べた動物プランクトンや魚が体内に有害物質を蓄積する恐れがあり、食物連鎖で環境全体を汚染し、人間にも深刻な影響を与えるリスクがある。

 そのため、たとえば米国ではコロラド、コネチカットなど8つの州で、マイクロビーズを含むパーソナルケア製品の製造を2017年末から禁止し、18年末に販売を禁止する法律を制定した。さらにカリフォルニア州では今年10月、生分解性のマイクロビーズを含め20年までに禁止するという法案を制定した。

 筆者は昨年8月、ある媒体でマイクロビーズについて取材をした。その時は、英字新聞に基づき当時日本で売り出し中の洗顔剤、ボディソープ、歯磨き粉を対象に調べた。この取材のなかで、「製品の成分表示のなかで、マイクロビーズをどう表示しているのか?」という筆者の質問に対し、いくつかの社は「ポリエチレン」「ポリエチレン末」と回答していた。そして今年夏、マイクロビーズは「ポリエチレン」「ポリプロピレン」と表記されているケースが多い、と書いてある英字新聞を筆者は読んだ。
 
 そこで今回は改めて「ポリエチレン」「ポリエチレン末」「ポリプロピレン」と表記されているパーソナルケア製品を独自調査した上で、取材を行った(参考:サイト「業界動向SEARCH.COM」、NPO法人・動物実験の廃止を求める会(JAVA)など)。対象は以下の26社である。

【取材対象企業】
 資生堂、花王、カネボウ化粧品、ポーラ・オルビスホールディングス、コーセー、マンダム、ファンケル、ノエビアホールディングス、ドクターシーラボ、ミルボン、ナリス化粧品、P&Gジャパン、富士フイルムヘルスケアラボラトリー、サンスター、日本メナード化粧品、ライオン、ユニリーバ・ジャパン、ホーユー、アルビオン、日本ロレアル、ピアス、再春館製薬所、ロート製薬、クラシエホームプロダクツ、LVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・ジャパン)、エスティローダー

 製品の成分表示を、サイト「化粧品成分情報サイト美肌マニア」に基づき調べた。同サイトの「化粧品成分検索」で、「ポリエチレン」「ポリエチレン末」「ポリプロピレン」と入力すると、製品名がズラリと出てくる。

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