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ブームの民泊、部屋を貸すだけで年収百万円!安全面や衛生面でトラブル続出も

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平成27年度10月までの外国人訪問客数(「JNTO HP」より)
 JNTO(日本政府観光局)が11月18日に発表した速報によると、1~10月の訪日外国人客数は1631万人。これは、過去最高を記録した昨年の年間客数をすでに上回っており、年間2000万人近くまで迫るとの見方も多い。中国人観光客の爆買いを例に出すまでもなく、今や「インバウンド(訪日外国人)」がビジネス上の大きなキーワードとなっている。


 訪日外国人の増加に伴い、「民泊」が大きな注目を集めている。民泊とは、個人が自宅の空き部屋などに旅行者を有料で泊めることだ。政府の規制改革会議では、民泊の拡大に向けた規制緩和を議論しているが、それは日本経済に大きなメリットが見込めるからだ。経済団体の新経済連盟(新経連)では、訪日外国人による外食や買い物などの増加で約10兆円、宿泊設備の関連投資で約1兆円の効果があるとしている。

経済波及効果は2000億円以上


 世界最大の民泊仲介サイト「Airbnb」は日本における経済波及効果に関する調査結果を発表した。昨年7月から今年6月の1年間にAirbnbを利用した国内での旅行を対象にしたもので、早稲田大学ビジネススクールの根来龍之教授の研究チームが算出した。

 それによれば、年間の経済波及効果は2219億9000万円で、日本全国各地に2万1791人の雇用機会を創出したとしている。経済効果の中身は、空き部屋を貸す「ホスト」が得た収入額と、それをホストがどう使ったかという消費額、そして、空き部屋を借りる「ゲスト」がショッピングや飲食に使った消費額などだ。ちなみに、収入面では毎月約10泊受け入れることで、日本のホストは年間平均95万7000円の収入を得たという。

 2219億円という数字を考えるうえで重要なのは、「日本にとって“真水”の効果」(根来教授)であることだ。もし、ホテルや旅館などの宿泊施設に空きが十分あるなら、Airbnbの需要はそれら既存宿泊施設からシフトしただけにすぎない。それはマクロ的に新規の経済効果としてはカウントされない。しかし現在、大都市とくに東京の宿泊施設は不足しており、Airbnbは新たな宿泊施設の供給に貢献したとしている。

 Airbnbの訪日客の平均滞在日数は3.8日で、使う金額は1人当たり16万9600円。この金額は通常の訪日外国人よりも多いという。また、旅費全体に占める宿泊料の割合が低いため、ショッピングや食事などにお金を回すことができるという。それは、消費の分散であり、その地域社会への幅広い貢献を意味している。

 なお、経済効果の2219億円は、ニューヨークにおける経済効果と同規模だそうで、日本での成長の可能性は、欧米と比べてかなり大きいようだ。