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成長するシェアリングエコノミーと民泊の課題
シェアリングエコノミーにはカーシェアやシェアハウス、ライド・シェアなどさまざまな業態が登場しているが、民泊について根来教授は「すでにある資産で利用されていなかったもの(=空き部屋)が有効活用されて付加価値を創造していることが大きなポイント」と話す。カーシェアはレンタカーの延長のようなものであり、ライド・シェア(米Uberが有名)は既存のタクシー需要を奪っているにすぎないからだ。
そのような空き部屋は昔からたくさんあったが、それが流通する仕組みがなかった。ITによりAirbnbのようなプラットフォームが可能となったわけだ。また、流通する仕組みとして、根来教授は「ホストだけでなく、ゲストが評価される仕組みが重要」とも語る。
現状では、民泊は旅館業法上の規制を受けないため、安全面や衛生面で不安視する声がある。実際、日本でも民泊によるトラブルは起きており、ゲストと近隣住民とのトラブルを避けるために、Airbnbを使用禁止にしているマンションなどもある。
日本の旅館業法は1948年に定められたものであり、民泊サービスが健全に成長していくには法整備が必要だろう。また、パリでテロが起きた直後でもあり、入国審査の厳格化とともに、民泊ユーザーの身分照会などの新たなルールの必要性が出てくるかもしれない。
(文=横山渉/ジャーナリスト)
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