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荒廃した東京から田舎へ人の大移動のうねり…安い生活コスト、豊かな自然

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ふるさと回帰支援センターの実務者研修セミナー

 未曾有のマイナス金利時代に突入した。アベノミクスの幻想が破綻し、サラリーマン家庭を取り巻く環境は確実に悪化している。実質賃金は上がらないのに、生活必需品は続々と値上がりしている。

 そのため、自然に恵まれ生活コストが相対的に低い田舎暮らしに憧れる人が増えている。それは認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが発表した「移住希望地域ランキング2015」の結果からも明らかだ。調査は昨年1月から12月まで、同法人が運営する「ふるさと暮らし情報センター」の来場者を対象に行った。

 ベスト3は、(1)長野、(2)山梨、(3)島根だった。回答者数を見ると2011年の406人から14年は2885人に増え、そして15年は4325人となった。

 実際の移住相談件数はどうか。2月16日に行われた実務者研修セミナーで、センターの代表理事を務める高橋公氏が実績を報告し、抱負を語った。

「昨年4月、(ふるさと暮らし情報センターに)22県1政令市があらたに相談員を配置し、12月には2県増えて現在、29県1政令市となりました。その結果、1カ月の相談件数が悲願の1000件を超えて7月には2619件に達し、月平均2000件となっています。これを2019年までに月5000件、年間6万件の相談件数を目指します」

 移住への関心が高まったのには2つの契機があった。08年のリーマン・ショックと11年の東日本大震災および福島原発事故である。リーマン・ショック後は、仕事もなく閉塞感の漂う都会から、活躍の舞台を求めて地方への移住を希望する若者、単身世帯が増えた。大震災後は安心・安全を求めて子育て世代の移住が増えたという。

 今回の調査では、移住希望者は20代と30代合わせると全体の45%を占め、なかでもUターン(県出身者の地元回帰)希望者が前年の25.5%から35.6%へと10ポイント増えた。若い世代のふるさと志向が高まっていることをうかがわせる。

躍進県は島根、広島、高知、秋田、そして九州勢

 あらためて順位を見てみよう。

(1)長野【2】、(2)山梨【1】、(3)島根【8】、(4)静岡【7】、(5)岡山【3】、(6)広島【18】、(7)高知【19】、(8)秋田【14】、(9)大分【-】、(10)宮崎【-】、(11)富山【9】、(12)長崎【16】、(13)香川【10】、(14)山口【15】、(15)新潟【5】、(16)福島【4】、(17)熊本【6】、(18)岐阜【-】、(19)鹿児島【-】(20)和歌山【20】、(同)三重【-】
*【】内は前年順位。-はランク外。