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鈴木貴博「経済を読む目玉」

自分のカードで他人が10万円の買い物…偽造カード大量蔓延、完全にいたちごっこ状態

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「Thinkstock」より
 昨年、実害はなかったがこんな被害に巻き込まれた。ある夜、カード会社から自宅に電話がかかってきて、


「鈴木様、いつもお世話になります。○○カードですが、さきほどニューヨークで1000ドルのお買い物で鈴木様のカードを使おうとしたという連絡が入りましたが、お心当たりはあるでしょうか?」

と突然言われたので、「いえ、それは私ではありません」と返答すると、「わかりました」ということで、私のカードと同じカードを持っている誰かがニューヨークにいることがわかり、そのカードの利用停止措置がとられることになった。

 電話で問い合わせがあった高額の買い物が結局どうなったのか、その細部については教えていただけなかったが、その場でカード会社に記録されている日本での未払いの請求について一つひとつ確認して、それらはすべて私の利用分だったので支払いに合意した。ニューヨークの分の請求は私にこないので安心してほしいと言われた。そして私には新しい番号のクレジットカードが発行され、10日ほどで自宅に届いた。

 ということで、私にとっては10日ほどそのカードが使えないこと以外の実害はなかったのだが、おそらくカード会社のほうにはなんらかの被害があったに違いない。

 というのもこの時期、私はあるクライアントの依頼でグローバルなクレジットカードのセキュリティに関する調査をしており、いろいろと情報が入ってきていたので、裏事情がわかるのだ。簡単にいうと、カードの偽造が増えているため、カードのICチップ化を進めなければいけない状態が起きていたのだ。

 おそらく私に起きた出来事は、カード会社から見ると毎日何件も起きていて、処理の手続きも標準化され日常業務として対処されるほど頻発していたはずだ。

カード偽造の手口


 では、どうやって私のクレジットカードがコピーされたのか。

 真実はわからないが、私の調査結果からおおよその推測はつく。可能性は2つで、ニューヨークのレストランで食事をしたときにカードの表裏を撮影されたか、ないしはあるアメリカ企業で起きたカード情報の大量流出の際に一緒に流出した私の情報が使われたか。そのどちらかだろう。