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いきなりですがクイズです。まず、下のグラフをご覧ください。
日本が高度成長期のまっただ中にいた時に、ある家電製品の普及によって女性の平均寿命が延びているかのようです。では、この家電製品は、いったいなんでしょうか。食品の保存に役立った冷蔵庫でしょうか。住宅の室温管理に役立ったエアコンでしょうか。ちょっと考えてみてください。
もったいぶってしまいましたが、実はこの家電製品は「カラーテレビ」です。上図は、厚生労働省や内閣府が発表しているデータから実際に作成してみました。
カラーテレビが人間の寿命に影響を与えるとは考えにくいですよね。これは、相関関係はあっても因果関係はない、というケースの一例です。
ここで、相関関係と因果関係について整理します。
・相関関係……一方の変数が変化するにつれ、他方の変数が同時に変化する関係
・因果関係……一方の変数が他方の変数の変化を引き起こす原因と結果の関係
世の中には、相関関係があっても因果関係はないということはよくあります。ですが、人の脳はこのような相関関係のグラフをみると、ついついそこに意味付けをして「原因と結果」といった因果関係を見いだそうとする癖があるので要注意です。
「離婚率」と「マーガリン消費量」
もうひとつ、因果関係(原因と結果の関係)はないのに相関関係がある事例を紹介します。
以下は「離婚率」と「マーガリン消費量」との関係をグラフにしたものです。
赤い線が離婚率で、黒い線がマーガリン消費量になります。確かに、年を追うごとに離婚率もマーガリン消費量も一緒に減少しており、相関関係があることは明らかです。
では、この離婚率とマーガリン消費量との関係を、「原因と結果」といった因果関係があるかのように誤用(悪用?)した次のような記事があったとしたらどうでしょう。
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