マクドナルドの店舗で、店員が客の注文を意味もなく断るという暴挙をしたと話題になっている。体験者がTwitterでその時の様子を語っているので紹介していこう。
Aさんは、マクドナルドのサイドメニュー「スイートコーン」(220円)を注文した。この商品はコーンの素朴な甘みと、噛むたびにはじける食感を温かい温度で楽しめる風味豊かなメニュー。いたって普通のメニューを普通に注文しただけだが、Aさんによると厨房裏から「誰だよコーン頼んだ害児、あれ熱いんだよ、死ね」と聞こえてきたという。
これでAさんの闘志にメラメラと火が付き、さらに3つスイートコーンを注文した。その後、さらにAさんは追加でスイートコーンを5個注文しようとしたところ、「申し訳ございません、お客様にはこれ以上スイートコーンをお出しできません」と断られたそうだ。また、厨房ではスイートコーンをつくっている店員が謎のカウントダウンをしていたらしい。
他店のマクドナルド店員からの情報では、スイートコーンはレンジで加熱して提供するものらしく、バーガー類を焼く作業に比べるとまったく熱くないようだ。また、単品220円とマクドナルドにしては割と高い商品で、調理の手間がほとんどないため企業としては絶好の商品でもある。
ただ、スイートコーンは朝にその1日分の出数を予測して準備しておくため、在庫が切れると焼き直すという手間があるそうだ。あまり売れない商品のため在庫管理が難しく、Aさんのようなイレギュラーな客がくると、結構な手間がかかってしまう可能性は確かにある。
戦場と化す厨房
しかし、客が聞こえる声量で店員が暴言を吐き、注文を断るというマクドナルドの行為は許されるものではないが、社員への教育が徹底していると思われる大手チェーンで、なぜこのような事態が起こるのだろうか。外食チェーン関係者は語る。
「特に駅前など立地の良い店舗の場合、お昼時などの混雑時にはひっきりなしに客が殺到して、レジと厨房は膨大な注文をさばかなければならないため、戦場と化します。しかも暑い夏場となれば、酷暑のなかで熱々の料理をつくっては出しの繰り返しで正常な思考状態を保てなくなるほどです。そんな状態が長時間続いて、さらにそれほど時給が高くないとなれば、大声で暴言を吐く店員が出てもおかしくはありません」
ちなみにこのツイートに対して「売上が下がっているなかで来てくれた客に販売拒否か、さすがマクドやね」と店側を批判する声もあれば、「店が嫌がってるのにあえて注文とか、人としてどうなんだろう」と、逆にAさんを批判する声も上がっている。この暴言を吐いた店員は、今も店舗でスイートコーンを調理しているのだろうか。
(文=編集部)