国勢調査の結果が発表された。国勢調査は、日本の今ある姿を認識する上では非常に重要な統計だ。そこで早速、「平成27年国勢調査(人口等基本集計)」の内容をみていきたい。
実施した国勢調査の結果、2015年10月1日現在で我が国の総人口は、1億2709万4745人と前回調査の10年に比べ96万2607人の減少(0.8%減)となり、1920年(大正9年)の調査開始以来、初めて減少した。人口推移によると、08年の1億2808万4000人をピークとして人口の減少局面に入った。男女別にみると、男性が6184万1738人、女性が6525万3007人で、女性が341万1269人多くなっている。
国際連合の推計によると、15年の世界の人口(年央推計)は73億4900万人で、1位は中国の13億7600万人、2位はインドの13億1100万人、3位はアメリカの3億2200万人などとなっており、日本の人口は世界で11番目。ただし、世界の人口上位20カ国のなかで人口減少となっている国は日本のみ。
年齢別人口では、15歳未満人口は1588万6810人(総人口の12.6%)、15-64歳人口は7628万8736人(同60.7%)、65歳以上人口は3346万5441人(同26.6%)と調査開始以来最高となり、初めて4人に1人を超えた。半面、15歳未満人口の割合は調査開始以来最低となり、75歳以上人口の総人口に占める割合も12.8%と15歳未満人口の12.5%を初めて上回り、急速に少子高齢化が進んでいることがわかる。
高齢化の実像
総人口に占める65歳以上人口の割合を都道府県別にみると、比率が高いのは秋田県が33.8%ともっとも高く、次いで高知県の32.8%、島根県が32.5%と続く。41道府県で25%(4人に1人)以上となっている。一方、比率が低いのは沖縄県の19.6%、次いで東京都の22.7%、愛知県が23.8%の順。
【都道府県別65歳以上人口(単位:%)】
比率が高い 比率が低い
秋田県 33.8 沖縄県 19.6
高知県 32.8 東京都 22.7
島根県 32.5 愛知県 23.8
山口県 32.1 神奈川県 23.9
徳島県 31.0 滋賀県 24.2