ビジネスジャーナル > マネーニュース > 老後貧困の最強の回避法
NEW
中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

老後貧困の最強の回避法は、「65歳以降も楽しく働いて収入を得る」手段を身につけること

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー
老後貧困の最強の回避法は、「65歳以降も楽しく働いて収入を得る」手段を身につけることの画像1「Thinkstock」より

「ためる」と「投資する」だけでは住宅購入も老後もおぼつかない

 本連載前回記事では、「結婚に頼らない、ライフプラン、マネープランをつくることが大切」ということを、力を込めてお話しした。貧困にならないためには働き続けること。働き続けられる仕事に就くこと。結婚してもしなくても「一生働く」覚悟をすれば、仕事に対する考えや姿勢が変わる。未読の方は、ぜひお読みください。

 マネープランというと思いつくのは、節約、貯金、投資だが、それだけでは足りない。「働く」「ためる」「守る」「使う」の4つの柱がそろってはじめて、住宅購入、老後資金、子どもの教育費などに備え、自分の夢を叶えることができる。1本目の柱、「働く」を見てみよう。「働く」は、特に女性に考えてほしい課題だが、女性の働き方は、結婚している男性、これから結婚する男性にも関わってくるから、男と女、両方の問題だ。

長く働ける仕事、働き方、働くコツを見つける

老後貧困の最強の回避法は、「65歳以降も楽しく働いて収入を得る」手段を身につけることの画像2『いま、働く女子がやっておくべきお金のこと』(中村芳子/青春出版社)

 結婚しなくても、離婚しても、貧困にならないために一番大切なのは「働き続ける」ことだ。結婚カップルも、女性が働き続けることで、より快適な家を買い、子どもに望ましい教育を受けさせ、老後にもゆとりを持って備えられる。

 ところが、20~30代の女性にこの話をすると、「ハードな長時間労働で今でもギリギリなのに、結婚した後も、まして子どもを育てながら働き続けるなんて無理!」と絶望的な声が返ってくることがある。

 でも、ちょっと待って。今の職場はハードな長時間労働で、子育てしながら働いている先輩女性がいないかもしれない。でも、会社の別の部署、別の会社に目を移したら、生き生きと働いているワーキングママ、40~50代の美しい独身女性もたくさんいる。頭を柔らかくして、情報を集めて、働き続けることに目を向けよう。

 せっかく育児休業制度があるのだから、出産で退職せず、これを上手に利用しよう。2017年2月現在、最長1年半の育児休業期間を条件を満たせば2年に延長する改正案が出ている。出産やほかの理由でいったん辞めても、契約社員や派遣社員、アルバイトなどのかたちで働き続けることを考えてみよう。そして、うまくタイミングをはかって、フルタイムへ復帰すべきだ。

 能力があり性格が向いていれば、フリーランスで働いたり、起業することもできる。社会の仕組みや仕事のかたちがどんどん変わっているので、今は「そんなの私には無理!」と思っても、心をオープンにしておくことをお勧めする。どこにどんなチャンスがあるか、わからない。

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

老後貧困の最強の回避法は、「65歳以降も楽しく働いて収入を得る」手段を身につけることのページです。ビジネスジャーナルは、マネー、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!