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午堂登紀雄「Drivin’ Your Life」

「貯金」礼賛ブームのまやかし…「楽しい人生」喪失の愚かさ、節約せずお金が貯まる法則

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「Thinkstock」より

 雑誌などで、よく「20代で2000万円貯めた人の習慣」「年収300万円でも10年で1000万円貯める方法」などといった特集が組まれることがあり、それなりに人気のようです。しかし、ただ貯金額が多いというのが、なぜそんなに注目を集めるのでしょうか。

 特に今の社会には「貯金が少ないのは悪だ」という価値観があるようです。「節約貯金が大切だ」「貯金がない人はダメな人間だ」「30代になって貯金が100万円はないと結婚できない」という強迫観念めいた風潮すらあります。

 もちろん貯金は少ないより多いほうが望ましいですし、単なる浪費は問題でしょう。しかし、そんな価値観にとらわれると、特に理由もなく貯金そのものが目的になってしまいます。それでは、ただの思考停止です。

『33歳で資産3億つくった僕が43歳であえて貯金ゼロにした理由 使うほど集まってくるお金の法則』(午堂登紀雄/日本経済新聞出版社)
 たとえば、野菜を食べることは大切ですが、それはなんのためかというと、そもそも健康維持が目的のはず。にもかかわらず健康に良いからといって野菜ばかりを食べていれば栄養バランスが崩れるようなもの。つまり「その行為の本来の目的は何か」に立ち返って考えることが大切です。

 改めていうまでもなく、お金は交換の道具にすぎません。では、今励んでいる節約貯金は、いったい何と交換するためのものなのか。

 ひとつには「安心」があると思います。しかし安心を得ることと引き換えに、楽しい経験をすることなく人生を終了するというリスクについて、もっと敏感になっておきたいものです。

節約貯金は自分の人生をシュリンクさせる


 これは私がよく紹介する話ですが、日本人は平均して約3000万円の貯金を残して死ぬそうです。これは何を意味しているかというと、3000万円の貯蓄と引き換えに、それを使ったならば得られたはずの、さまざまな経験をすることなくこの世を去っているということ。

 たとえば豪華客船で世界一周旅行をするのにかかるお金は300~500万円ほど。自分のカフェバーをオープンさせるのだって、1000万円あれば可能です。

 つまり、自分の生き方を変える、あるいは可能性を広げる経験が十分にできるほどの金額を残し、人生を楽しむことを先送りしたまま生涯を終えていく人が、とても多いということです。これは非常にもったいない、と感じないでしょうか。

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