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韓国、未成年女子への売春強要が社会問題化…タイ人らを監禁、売春摘発に反対デモも

文=高月靖/ジャーナリスト
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韓国、未成年女子への売春強要が社会問題化…タイ人らを監禁、売春摘発に反対デモもの画像1「Thinkstock」より

日本人も通った往年の売春街の現在

 韓国・ソウル市の東の外れに、清凉里(チョンニャンニ)駅という鉄道駅がある。日本統治下の1930年代から東北部への玄関口として賑わい、来年からは平昌(ピョンチャン)五輪会場と首都圏を結ぶ高速鉄道のハブとなるターミナル駅だ。

 この清凉里駅の裏手に、廃墟化したガラス張りの長屋が連なる一角がある。ここがかつてソウルで最も知られた売春街の跡地。バスの路線番号に由来するといわれる一帯の通称「588」(オパルパル)は、日本人リピーターの間でもつとに有名だった。

 今、男性客と客引きで賑わった路地裏は人影が絶え、そこらじゅうに赤のスプレーで「撤去予定」「売春は違法」などと殴り書きされている。「588」を含む清凉里駅周辺は、2021年までに40~60階建ての高層ビルが林立する最先端の商業エリアに生まれ変わる予定だ。

規制強化で多くが「海外脱出」

 韓国各地に点在する売春街の多くは、日本統治下の公娼制度に由来する。公娼制度は戦後すぐ連合軍によって廃止され、韓国政府も1961年に売春防止法で売春を違法とした。だが取り締まりは緩く、売春街は事実上の黙認状態として繁盛し続ける。

 取り締まりが本格化したのは、04年9月の「性売買特別法」施行から。リゾート地の済州(チェジュ)島では同年、日本人観光客の宿泊予約取り消しが3割に上ったといわれる。同時に多くの売春女性と業者が韓国から逃げ出し、日本で無数の韓国デリヘルが生まれた。台湾、アメリカなどへの「遠征売春」も急増している。

加速する密室化と援助交際の横行

 だが取り締まり強化にかかわらず、韓国国内は今も売春が花盛りだ。

「588」など既存の売春街が衰退する一方、オフィス兼用マンションや雑居ビルが新しい売春の舞台になった。またスマートフォンの普及にともない、チャットアプリを通じた出張売春や援助交際が横行している。援助交際は個人間のやり取りにとどまらず、未成年の少女らを集めて組織的に斡旋するグループも多い。

 売春情報を扱うウェブ業者は海外サーバを転々とし、当局の追及をかわしている。チャットアプリも法整備が追いつかず、事実上の野放し状態だ。

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