税金はなるべく安くしたいもの。なかでも相続税は、相続する側にとっても、される側にとっても頭の痛い問題といえるでしょう。高度な法律の知識が必要なだけに、知り合いの税理士にまかせっきりという方も多いかもしれません。
しかし、税理士と一口にいってもそれぞれに得意分野があり、相続税に詳しい税理士もいれば、そうでない税理士もいます。安易に「税理士だから安心」と知人に任せっきりにだと、知らない間に「億単位」の損をするかもしれません。逆に、相続に詳しい税理士のおかげで億単位の資産を守られることもあります。
「相続のプロ」に頼んで2億円以上の節税に成功
相続に精通したプロ集団「アレース・ファミリーオフィス」の代表・江幡吉昭氏の著書、『500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続』(アスコム刊)には、多額の納税が必要となる広い土地の節税に関する豊富な事例とノウハウが掲載されています。
一例を挙げると、賃貸マンション2棟、アパート3棟、ゲストハウス1棟を持つAさんの場合
【対策前の推定相続税額】 3億円 →【対策後推定相続税額】 9,000万円
ここまで減らすことに成功したそう。資産の一部をファミリーカンパニー(家族経営の会社)に移したり、株式を親族に贈与するなどの方法で、大幅な節税が可能になります。
また、相続税は一度、納めてしまった後でも、「更生の請求」をすれば、還付金(キャッシュバック)を受け取れるケースも少なくないということも覚えておきたいところです。
相続税のキャッシュバックを受けたいなら少しでも早く手を打とう
さらに、土地の相続については、2018年から土地の評価方法が変わり、相続税のキャッシュバックを受けずらくなるケースが増えることが予想されます。対象は、三大都市圏では500㎡以上、それ以外の地域では1000㎡以下の宅地。どのように額が変わってくるのかはその土地の状況にもよりますが、関係がある人は注意が必要です。
『500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続』によると、2017年までに相続が発生したケースでは、前述の宅地は40~50%の減額が可能で、「更生の請求」をすればキャッシュバックも受けやすいですが、2018年以降の相続ではキャッシュバックが受けづらくなるといいます。結果として、増税になるといっても過言ではありません。大きな土地を保有しており、相続税を多額に収めた方は期限が来る前に相続税のキャッシュバックが可能か否かについて専門家に相談をする必要があることは間違いないでしょう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。