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高橋暁子「ITなんかに負けない」

信じられない小学生のSNSトラブル…LINEでいじめ、出会い系被害、YouTube中毒

文=高橋暁子/ITジャーナリスト
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信じられない小学生のSNSトラブル…LINEでいじめ、出会い系被害、YouTube中毒の画像1「Thinkstock」より

「小学生がSNSを楽しんでいる」と言ったら驚くだろうか。実は、少なからぬ小学生がSNSを利用しているのだ。当然、それに伴って小学生のSNSトラブルも増えている。今回は、小学生の最新SNS事情についてお伝えしていく。

子どもたちはSNSに夢中

 スマートフォンでSNSを利用している子ども(小学4~6年生、中学1~3年)を持つ保護者を対象としたトレンドマイクロの「子どものSNSコミュニケーションに関する実態調査2017」(2017年7月)によると、SNSを利用中に子どもがなんらかのトラブルを経験したという回答は26.2%に上った。

 具体的なトラブルは、「SNSに熱中して、勉強など生活習慣に悪影響が出てしまった」(13.9%)が最多。次いで「他人に勝手にログインされた」(5.3%)、「暴力、薬物、性的描写などを含む有害なサイトを閲覧した」(5.2%)などとなった。

 この結果には非常に納得した。というのは、小学校で相談されるのはYouTube中毒や、依存やいじめなどのLINEがらみのトラブルであり、続いてゲーム依存などが多くなるからだ。

ゲーム機で交流を楽しむ子どもたち

 実は、小学生がSNSを利用する端末は、中高生以上とは大きく異なっている。デジタルアーツの「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」(17年3月)によると、なんらかの専用の端末を所有している0歳から9歳の割合は56.8%とか半数以上だった。内訳は「携帯ゲーム機」(25.0%)、「子ども用携帯電話」(15.7%)、「市販のタブレット端末」(12.6%)、「契約の切れた中古のスマートフォン」(10.4%)だった。つまり、ゲーム機やタブレット、中古のスマホなどを自由に利用している子どもが多いということだ。

 子どもにとって対面ではなく友だちと交流できるというのは非常に刺激的だ。家に帰っても友だちとつながれるということ自体が新鮮な喜びなのだ。

 小学生では塾に行き始める時にモバイル端末を買ってもらうという例が多いが、スマホを与えられている例は多くない。特に低学年のうちは、キッズケータイや居場所がわかるGPS端末などを持っている例が多い。モバイル端末を与えられていない子も、ゲーム機やタブレットは与えられていることが多い。

 ゲーム機の中には、ボイスチャットができるものがある。「日曜日の夜などに、時間を約束して友だちと一緒にボイスチャットをしながらゲームをしている。一緒にゲームをしている感覚が楽しいみたいでずっとやっている」と小学生男児の保護者が言っていた。音声でつながっているため、相手の子に聞こえるように「もう寝る時間よ」と言ってゲームを終わらせることもあるという。

高橋暁子/ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授

高橋暁子/ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授

書籍、雑誌、Webメディアなどの記 事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。 SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などが専門。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎) など著作多数。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。令和 三年度教育出版中学国語教科書にコラム掲載中。


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