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ドゥラメンテ圧勝の裏で"戦争"勃発? 馬主と調教師の「仁義なき戦い」

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 先月28日に第90回中山記念を快勝したドゥラメンテの海外遠征(3月26日ドバイシーマクラシック)参戦が決定してから1週間。

 昨年、圧倒的な内容で皐月賞と東京優駿(日本ダービー)を勝利し、JRA最優秀3歳牡馬に選出された同馬は、もはや国内に敵なしとの声も多く、また6月の宝塚記念まで国内で適距離のG1レースがないことからも、このニュースは予想されていたことであった。

 しかし、ここにきて気になるのがドゥラメンテを管理する堀宣行調教師と、馬主のサンデーレーシングとの「不協和音」だ。今や関東を代表する調教師となった堀師と、日本を代表する馬主であるサンデーレーシングがタッグを組むのは自然な流れだが、そもそもこの両者は馬の使い方に決定的な違いがあるというのだ。

「堀調教師は基本的に海外遠征に慎重な姿勢です。海外遠征した馬がその後怪我で引退してしまう場合があるように、馬への負担が大きいのは事実。加えて遠征中にスタッフが抜けると、残ったスタッフで厩舎の穴を埋めなければいけません。国内での成績向上を考えたとき、海外遠征は厩舎や他の馬主さんにとってプラスとは言えないんです。堀調教師はキャリア15年で重賞を43勝、初めての海外遠征は2008年の香港ですが、海外での重賞勝利は昨年のモーリス(香港)とリアルインパクト(オーストラリア)が初めて。もともと堀調教師が主導で遠征することはほとんどなく、ほとんどがオーナーである社台グループの意向によるもの。実際に遠征回数もそれほど多くなく、昨年の遠征も2012年以来でしたからね」

 と美浦を拠点とする某記者。確かに過去には海外遠征中に死亡したホクトベガやアドマイヤラクティ、さらに怪我を発症して引退に追い込まれたトゥザワールドやマンハッタンカフェ、スマートファルコンのような例も多い。

「対して、ドゥラメンテのオーナーであるサンデーレーシングと、サンデーレーシングの実質オーナーといえるノーザンファームと吉田勝巳氏は海外遠征に積極的で、これまで多くの馬を遠征させてきました。昨年ドゥラメンテが日本ダービーを勝った後も、サンデーレーシング側はすぐに凱旋門賞挑戦の意欲を見せましたが、堀調教師は行くべきではないと反論。結局ドゥラメンテは骨折が判明して遠征は立ち消えになりましたが、あのとき堀調教師はサンデーレーシング側の説得にまったく応じなかったという話もあります。今回のドバイ遠征も堀調教師は骨折明けだったこともあり慎重な姿勢でしたので、正式発表が他の馬よりも遅れたほどですからね」(記者)

 今回のドバイ遠征に関しては、関東を代表する堀調教師といえど、今や日本競馬を席捲するサンデーレーシングとノーザンファームが決定したことに異論を挟める余地はなかったのだろう。

 優勝劣敗の競馬は時に残酷だ。勝てば賞賛され負ければ調教師や騎手の責任となり、それに至るまでの馬主の意向や内部事情が表に出ることは少ない。今回の海外遠征に対し堀調教師の心中は納得いかないものかもしれないが、ドゥラメンテが無事に遠征を済ませ、また国内で勇姿を見せてくれることを期待したい。