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元フジ中村江里子アナが語る「パリ」の現実 時間にルーズ、不機嫌な接客、汚いトイレ…

0629_sinkanjp.jpg※画像:『12年目のパリ暮らし』著:中村江里子/ソフトバンク クリエイティブ

 「パリ症候群」という言葉を知っているでしょうか。フランスのパリに憧れて、旅行をしたり、移住をしたりした外国人が、あまりのギャップに衝撃を受け、ショック状態に陥る状態を示す言葉で、中には病気になってしまう人もいるといいます。

 元フジテレビアナウンサーの中村江里子さんは、12年前の2001年にフランス人のシャルル・エドワード・バルトさん(シャールさん)と結婚し、生活の拠点をパリに移しました。しかし、パリに行ってからは、文化の違いから、ショックを受けることが一日に何度もあったそうです。

 『12年目のパリ暮らし』(ソフトバンク クリエイティブ/刊)は、中村さんがフランス・パリでの生活の中でのカルチャーショックをまとめた一冊。実は12年3月にフランスで「“Naaande !?”(ナンデ!?)」というタイトルで出版されており、それを“逆輸入”する形で、日本でも書籍化されました。

 今回は、本書の中から中村さんの「ナンデ!?」をご紹介しましょう。

●待ち合わせの時間になっても相手は来ず…

 日本では、待ち合わせの時間に5分でも遅れそうならば、なんらかの手段で連絡をし、お詫びします。しかし、中村さんが初めて待ち合わせをしたときのこと、約束の場所にいても全く待ち合わせ相手は来ません。自分はもしかしたら勘違いしている? 相手がもしかしたら事故に合っているかも? 不安に苛まれながら30分ほど経ったとき、待ち合わせの相手が「はじめまして!」と笑顔でやってきました。

 ビジネスの会議でも、時間通りに始まることはほとんどなく、20分、30分廊下で待つことはザラ。また、ミーティングが始まったと思ったら、全く準備されておらず、「残りは次の会議で決めよう!」と終了してしまうことも。

 日本人からしてみれば、「なめられているんじゃないか」と思うようなことばかりですが、確かに海外では、時間に対してそこまで厳密ではない光景を目にします。例えば、電車が遅れることは普通にあることですし、それに対して誰も文句は言いません。もしかしたら、日本人が時間や礼儀、マナーなどに厳し過ぎるのではないか…と錯覚してしまいそうになります。

●“お客様は神様”じゃなかったの? サービスの違い

 まず、タクシー。日本では、よほどのことがない場合、乗車を断られることはありません。しかし、パリではタクシー運転手の勤務終了間際になると、運転手の帰宅方向と別の方向に行きたいとお願いしても「そちらには行きません」と乗車を断られるそうです。他に、至近距離の移動も断られるそうで、日本のタクシーに対するイメージとは少し違います。

 次に、デパートです。閉店時間近くにパリのデパートに行くのは中村さん曰く、お勧めできないそうです。なぜなら、店員は自分が疲れていると、それを客にわかるように態度で示すからです。視線を合わせてくれなかったり、とても忙しそうにして、誰もお客に近づこうとしません。話しかけると、「私は疲れているの!」と言わんばかりの、かなり不躾な対応をされることも…。

 もちろん優しい店員もいますし、時間帯によっても機嫌は変わってきます。何はともあれ、相手が不機嫌だったとしても、それは自分のせいじゃない、と思ったほうがよさそうですね。

 また、トイレでも中村さんの「ナンデ!?」がこだまします。

 中村さんが夫のシャールさんに連れられてパリのライブハウスへコンサートを観に行ったときのこと。女子トイレには「どれだけトイレの数が少ないの?」と思うような、とんでもない長蛇の列ができていました。ようやくトイレの中に入ると、そこはとにかく騒がしい空間で、女の子たちのおしゃべりは個室に入ってからも続きます。そして、やっと個室が空いてドアを開くと…そこには、“理解できないほどの惨状”が広がっていたそうです。

 結局、そのトイレを使うことができなかった中村さんは、シャールさんのアドバイスを受けて、近くのカフェにトイレを借りに行きます。しかし、そこでもトラブルが…。「お客様しか使えません」と言われ、カフェを一杯オーダー。ようやくトイレに辿りついたと思ったら、今度はトイレが詰まっていて使えない……。きれいなトイレに慣れている私たち日本人ですが、不衛生な出先のトイレがいかに多いかが、エピソードとして語られています。

 本書ではパリで暮らし始めてから12年間の中村さんの「ナンデ!?」が詰め込まれており、日常生活から、結婚式や年越しなど、風習・文化に至るまでさまざまなカルチャーショックを知ることができます。

 光の街、世界で一番美しい街、ロマンティックで洗練された街…。そう胸躍らせて、フランスの地に降り立つと、迎えてくれるのは、薄暗いシャルル・ド・ゴール空港と不機嫌なタクシー運転手。パリ症候群はそこから始まるので、がっかりしないように、パリに行く前には読んでおきたい一冊です。

 また、本書を読んでパリの魅力を感じることができれば、さらにパリライフを楽しむことができるかもしれません。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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