馬主、カジノで数億…AKBの仕掛け人たちのハンパない裏の顔?
<新潮社/2012年9月27日号>より
日々忙しいビジネスマン&ウーマンに代わり、世に溢れるメディアの中から、知れば“絶対に”人に話したくなる報道や記事を紹介。日常でなんとなく耳にするあのニュース・情報の裏側や、テレビなどでは報じられないタブーに迫ります!
【今回ピックアップする記事】
『「人形遣い」の錬金術 時代の寵児「秋元康」研究(第2回) チップをやぐらに積んだ「ラスベガス」の夜』
(「週刊新潮」<新潮社/2012年9月27日号>)
先日、『AKB48 29thシングル選抜じゃんけん大会』というイベントが実施されたのをご存じだろうか?
東京ドーム公演から絶対的エース前田敦子の卒業と、天下のNHKを筆頭に民放各局が熱狂した勢いをそのままに、またまたAKBフィーバーでも起こるかと思いきや、あの熱狂がウソのように盛り上がらず、この盛り上がらなさ具合には、さすがのスーパープロデューサー秋元康氏もビックリなのではないだろうか、との声がネット上で多く見られる。
優勝者は「ぱるる」こと島崎遥香。SKE48松井珠理奈と共に、次世代エースと期待される一人です。ちなみにネットでは、今回のじゃんけん大会が“やらせ”だったのではないかと賑わっておるわけです。なんといっても、次世代エースといわれてる人が優勝してしまったわけなので。
ちなみにぱるる嬢、全戦チョキで勝負するという荒技に出たわけです。そして決勝では、全部パーで勝ってきた仁藤萌乃と当たり、もちろん勝利します。それにしても、全部チョキとパーっていうのは、わかりやすいんだか、にくいんだか、よくわからない状態なわけです。いずれにしても、次世代エースが次のセンターをGETというのは、運営側としてはウハウハであることは間違いありません。
さて、今回書きたかったのは、じゃんけん大会のことではなく、プロデュースしている秋元康氏が、無類のギャンブル好きだという記事についてです(じゃんけんもギャンブルといえばギャンブルですが……)。この話は、「週刊新潮」(新潮社/9月27日号)に掲載されていました。前週号の追従記事で第2回目となります。
ハンパないスーパープロデューサー
記事の内容を要約すると、秋元氏のギャンブルのやり方がすさまじいという話です。
基本的には、ラスベガスや香港マカオでのカジノの話が中心ですが、秋元氏、掛け金がハンパない上に集中力もハンパない。ギャンブルをやってれば、寝なくても大丈夫という勢いです。ちなみに、取り巻きの人が「少し、寝たほうがいい」と促しても、秋元氏は、「ラスベガスは酸素が濃いから寝なくて大丈夫なんだ」というナイスな返答。
それにしても、この集中力というか体力というか、まさにスーパープロデューサーとは、こういう人なのでしょうね。
さて、そんな秋元氏のカジノでの戦績はというと、「ラスベガスでトータル15億円も負けた」らしいです。これは、秋元氏の仕事仲間の一人が、10年ほど前に秋元氏がボソッと漏らしたのを聞いた話のようですが、記事の中で新潮が直接秋元氏に聞いたところ、「そんなことはないですよ」と、即座に否定されています。しかし、あきらめず「ひと桁の億単位でなら負けたこともあるのではないか?」と突っ込んだところ、「それは……累積だったらあるかも知れない。ただ、それも、金額とかは言いたくないんですよ。書き方や読み手によっては、すごい湯水の如くお金を使う人にも見えてしまうでしょうし……」と誌面で答えてます。別に自分のお金をどう使おうがいいんじゃないかと思いますけどね。
競馬とAKB48
そんな、秋元氏が関係する、もうひとつのギャンブルが競馬。記事によれば、AKB48の実質的オーナーといわれているAKS(AKBの運営会社/プロダクション)の窪田康志社長は、約50頭の競走馬を所有する大富豪で、その所有馬のリストを見ると、面白いことが見えてきます。窪田氏の所有する競走馬の中には、「カチューシャ」「カレンナシュシュ」という牝馬がいて、これはまさにAKB48の大ヒットシングル、「Everyday、カチューシャ」と「ポニーテールとシュシュ」にリンクしてくる。もちろん、2頭の馬がJRAに登録されるより曲のリリースのほうが先である。さらに、「ポニーテールとシュシュ」のサビ部分、
「ポニーテール(揺らしながら) 風の中 君が走る(僕が走る) 砂の上」
であり、窪田氏の所有馬「カレンナシュシュ」の戦績を確認すると、見事にダート(砂)の出走ばかりです。これは、秋元氏の遊び心なのか? それとも、安直につくっただけの話なのか?
いずれにしても、握手券や投票権欲しさにAKB48ファンがジャブジャブ金をつぎ込む曲には、こんな意味が隠されていたとしたら、ファンのみなさんはどう思いますかね(ちなみに、まったく勝ってませんので、競走馬としては駄馬のようです)。
話は変わりますが、AKB48発足時の秋葉原での初回公演は、一般観客がたった7人(正確には、全72人中65人が関係者)だったというのは有名な話ですが、AKBの曲で『Pioneer』という曲の歌詞に「22粒」と「7人」というフレーズがあって、「22粒」は初期メンバー候補が「22名」だったから、そして「7人」というのは、初回公演時の一般客の「7人」のことだといわれています。
さらには、『ライダー』という曲に関して、新潮誌面では、「オートバイ事故で死んだ有名なAKBヲタのことを書いている」となっていますけど、事実は違います。実際には、AKBが活動を始めた10日目の2005年12月18日から連日AKB劇場に通い続けた「福原浩文さん」が、06年6月16日に劇場で倒れ、病院に搬送された後、7月1日に帰らぬ人となってしまったことを受けて作られた曲で、『ライダー』というタイトルは、亡くなった福原さんがバイク好きで「ライダー」という愛称で知られていたことに起因しまする。
このエピソードは、ファンブック『48現象』(ワニブックス)に綴られていますが、新潮さん、ちゃんと読んでくださいね。
「新潮」では、こういった曲を「秋元氏の遊び心」と評しているけど、見方を変えれば、ファン心理をうまく利用した巧妙なブランディングとも受け取れる。もう、秋元氏のプロデュース力が、どこまでなのかが計り知れない。
いっそのこと、秋元氏に総理大臣になって日本をプロデュースしていただけないかと思ってしまいます。
(文=アラキコウジ/ネタックス)