一度はDSで『脳トレ』『えいご漬け』など生活密着型サービスのブームを起こし、ゲームの新しいユーザ層を開拓した任天堂だが、今は任天堂のユーザがSNSやスマホの草刈り場になりつつある。

 70〜80年代に中小企業のIT化を先導したオフコンは、90年代に入ると、専用機であるがゆえに汎用機のパソコンに駆逐された。この状況が、現在のゲーム市場で進行中といえる。

 一般ユーザが、利便性の高い汎用プラットホームを安価に入手できるようになった現在、「ゲーム」という特定機能のプラットホームしか持たないベンダは、どう見ても競争上有利な立場にあるとはいえない。

 ゲームアナリストは「任天堂は、もはやゲーム業界を代表するベンダではなくなりつつある。それどころか、今後はニッチなゲームニーズを満たすためのベンダに転落する可能性すらある」と懸念している。

 それでも岩田社長は「業績不振は一過性のもの。専用機だから、SNSやスマホにない高品質でスマートで、家族で楽しめる健全なゲームを提供できる。これをお客様が理解するようになったら業績は上向く」と、クローズドなプラットホーム戦略の優位性を強調している。
(文=福井晋/フリーライター)

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