「日経ビジネス」(日経BP社/2月23日号)の特集『ニッポンの家 進化したウサギ小屋、海を越える』は、国内市場の縮小を見越し、日本の住宅産業が海外進出を本格化させていると伝えている。

「世界の住宅新築件数は年率3.2%増で拡大し、2018年には6200万件に達する。これは日本の約70倍の規模。膨大なフロンティアがそこにある」(同特集より)

 国内で「セキスイハイム」を販売する住宅メーカー大手、積水化学工業はタイで現地の建材大手と「SCGハイム」という合弁事業を展開する。マレーシアでは、パナソニックの子会社パナホームが戸建て住宅を展開する。パナホームは売上高5000億円のうち、その1割に当たる500億円を海外事業で稼ぐ計画だ。中国で、消費者向けではなく、柱や梁など鉄骨部材を現地のデベロッパー向けに売るビジネスを実践しているのが大和ハウス工業だ。移民流入で人口増加が続くオーストラリアには、積水ハウスと住友林業が積極的に展開している。

 住宅の分野でも、日本品質を世界に売り出していく――というビジネスモデルだが、見習うべきはトイレのTOTOだ。品質の高さを確保しながら現地ニーズをしっかり取り入れて、今では「17カ国・地域」に進出しているのだ。

 20年以降の空き家が急増し、日本の不動産が“負動産”になる時代に向けて、住宅メーカーは着々と手を打っている。
(文=松井克明/CFP)

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