あなたの家や会社のトイレはきれいに保てていますか?
便器に黒ずみができている、壁が黄ばんでいるなど、ちょっとでも油断すると汚れてしまうのがトイレですが、毎日使うところですし、清潔に保ちたいですよね。
トイレをきれいにしておくと、どれだけいいことがあるのか。こんなデータがあります。
日用品メーカー・ライオン株式会社が行った調査によれば、トイレを清潔に保っている人たちの世帯年収(平均542万円)は、トイレが汚い人たちの世帯年収(平均454万円)より約90万円も高かったそうです。トイレ掃除と金運はよく関連づけられますが、こういった形で数字としてあらわれているのです。
『「トイレ掃除」で金運アップ! 人生大好転!』(マキノ出版/刊)は、いかにトイレという空間を活用して、自分の人生を好転させるかに特化したかなり奇抜な内容のムックで、最初から最後までトイレの話題ばかり。ひたすらトイレ! トイレ! トイレ! とトイレ推しが続くのですが、普段は排便や放尿が主な目的のトイレは、時に心を落ち着く空間を演出し、時に教育の場所にもなるといいます。
■一流の人はトイレの大切さを知っている
芸能界ではビートたけしさんや和田アキ子さん、タモリさんなど、スポーツ界では星野仙一さんや石川遼選手などが自ら行い、経済界では松下幸之助やダスキン創業者の鈴木清一など、一流の人々が大事にしている習慣があるのを知っていますか?
それは「トイレ掃除」です。
イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんもその一人。鍵山さんは、前身会社にあたる株式会社ローヤルを創業したとき、なかなか会社がうまくまわらないという壁にぶつかります。そこで始めたのが、社長自ら社内の掃除を行うこと。特にトイレは素手で念入りに磨くようにしました。それからしばらく経つと協力する社員も増え、社内雰囲気は穏やかになり、社内の業績も上がったそうです。トイレ掃除は基本、下に向いた姿勢で行うもの。そこで人は謙虚になり、悩みや怒りが消えるのではと語っています。
■トイレはアウトプットに最適の場所である
トイレで馳せた思いをエッセイとしてまとめた『すなわち、便所は宇宙である』(扶桑社/刊)などの著作がある芸人・千原ジュニアさんは、このムックの中で、トイレは宇宙であり、アウトプットを生み出す場所だと言います。
ジュニアさんの家のトイレには、常にノートが置いてあり、なにか思いつけばそこにメモをするようにしているそうです。つまり、メモはアイデアが飛び出てくる場所。ジュニアさんの場合、あーでもない、こーでもないと考えていると、ヒラメキがそのままトイレを飛び出て宇宙に至り、そして言葉になって戻ってくる感覚があるとか。
確かにトイレは何者にも邪魔されぬ空間であり、外界から遮断してくれる場所。思索に耽るにはとっておきなのです。