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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

セブン&アイ鈴木前会長を放逐した伊藤邦雄とは何者?社外取締役が大企業に激震呼ぶ時代に

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社外取締役の導入に反対する人の意見に『高度で複雑な我が社の事業内容が外部の人にわかるわけがない』というものがあります。ごもっともですが、私に言わせれば、わかる必要は必須ではありません。『事業内容はさっぱりわかりませんが、ひどい業績ですな。なぜこれしか利益を出せないのですか』と質問し、答えを引き出して、評価できればいいのです」(4月17日付日本経済新聞電子版)

 私自身も数社で実質的に社外取締役として活動している(1社で社外監査役、同族企業2社で特別顧問として役員会に毎月出席)が、着任するまでその会社はもちろん当該業界について知識があったわけではない。それぞれの会社での役員会では、社外取締役という異分子である私への説明責任は、会社側にある。

 執行役でもある社内取締役の大部分は、長年その会社に勤め上げて出世の報酬として役員会に名を連ねている。社内の役員たちには自明なことでも、社外の当方には合理的、整合的な説明が必要となる。そして、当方は経営の仕組みについては経験が深い。そんな私を社内取締役の皆さんは納得させ、説得しなければならない。そこで「ムラの論理」の限界が露呈する。そして、まさにそれが社外取締役の起用によって実現が求められている企業ガバナンスの発露となるのだ。

候補は少なく掛け持ちにも制限が

 セブン&アイHDでの伊藤教授のようにアクティブな役割を果たす社外取締役は、これからも増えていくだろう。社外取締役は、東証1部上場企業では幅広く設置されるようになった。きっかけは、昨年6月にコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の適用が始まったことだ。東京証券取引所と金融庁による同指針では、上場企業に2名以上の社外取締役の選任を求めている。それ以来、東証1部企業では9割以上が選任済みとなった(2名以上選任したのは6割)。

 ガバナンス・コードでは社外取締役の要件として、「経営から独立した立場」を求めている。つまり、現経営陣の「社外のお友達人脈」による馴れ合い的な経営行動の承認を忌避しようとしているわけだ。

 しかし、そんな要件の設定もあり、1部上場企業以外では社外取締役の選任は緒に就いたばかりだ。東証2部企業の2割、ジャスダック上場企業では4割もが独立社外取締役の選任に至っていない(コーポレートガバナンス報告書の集計による)。

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