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ネット炎上の犯人は高収入&高ステータス男性だった!多発する「女性差別&セクハラ」でCM炎上の元凶

文=喜屋武良子/清談社

 14年7月に旭化成ホームズがウェブサイトで公開した「妻の家事ハラ」をドラマ風に再現したスペシャルムービーも同じ構図だ。「家事ハラ」とは、掃除や洗濯、食器洗いなどの家事をする夫に妻がダメ出しする家事ハラスメントのこと。同社には、共働き家族を取り巻く社会の変化や課題を考えるきっかけにしたい、という意図があったようだ。

 しかし、「共働きなら、夫が家事を『手伝う』という考え方がおかしい」と批判を浴びて炎上。ここにも「家事=女性の仕事」という女性の役割の固定化が見てとれる。

 16年9月には鹿児島県志布志市のふるさと納税PR動画「UNAKO」が炎上して配信停止に追い込まれた。動画は、志布志市産の養殖うなぎをスクール水着姿の少女に見立て、この少女が潤んだ眼差しで男性ナレーターに「養って」と訴えかけるというもの。

 スクール水着姿が性的で児童ポルノを彷彿とさせることに加え、「養われる少女」と「養う成人男性」という図式がグロテスクだとして、海外メディアからも批判を浴びた。

炎上加担者は「年収670万円、課長クラス」の男

 ただし、「女性としての役割の固定化」が炎上の原因だとしても、それを不快に感じて炎上させているのは女性とは限らない。山口氏によれば、「どのコンテンツも、同じような層の男性が炎上させている」と語る。

「14年11月に多摩大学情報社会学研究所が実施した1万9992人を対象とした炎上調査アンケートを基に、炎上に参加する人の割合や属性を計量分析したところ、過去1年以内に1回以上炎上に加担したことがある人は約0.5%にすぎないことがわかりました。

 さらに、16年に国際大学グローバル・コミュニケーション・センターが4万504人を対象に追加調査を行ったところ、炎上加担者たちの平均世帯年収は670万円と全世帯の平均年収に比べて高めで、会社では主任・課長クラス以上の役職に就く男性が多いことが明らかになったのです。さらに、それを炎上事例別に見ても傾向は大きく変わらず、セクハラとして炎上したような事例でも、男性のほうが多いことがわかりました」

 また、この追加調査では、炎上加担者のうち6~7割が、書き込みの理由として「正義感から」と回答していたという。

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