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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

やる気ない社員、全社員の7割との衝撃調査…やる気ある社員、全社員のたった6%

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント
やる気ない社員、全社員の7割との衝撃調査…やる気ある社員、全社員のたった6%の画像1「Thinkstock」より

 世界中で世論調査を展開している米ギャラップ社は、数年おきに各国で社員の「やる気」を調査して発表している。「State of The Global Workplace(世界の職場環境の状況)」というそのレポートが最後に発表されたのは、2013年のことだった。

 17年に入り数年ぶりに調査が行われ、先ごろ来日した同社のジム・クリフトン会長兼CEO(最高経営責任者)が、そのさわりを披露した。同氏によると、日本の企業戦士の「やる気」はすごく低調だ、ということである。

「日本は『熱意あふれる社員』の割合が6%しかないことがわかった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった」(5月26日付日本経済新聞より)

 さらに、「企業内に諸問題を生む『周囲に不満をまき散らしている無気力な社員』の割合は24%、『(単純に)やる気のない社員』は70%に達した」(同)と、ネガティブ社員の割合の多さも指摘している。

「良い子、普通の子、悪い子」

やる気ない社員、全社員の7割との衝撃調査…やる気ある社員、全社員のたった6%の画像2

 17年版の正式レポートはまだ発表されていないのだが、同調査は繰り返し行われているので、前回となった13年版から調査手法や分類の定義を知ることができる。

 ギャラップ社は世論調査の分野では世界屈指の会社だ。「世界の職場環境の状況2013」によれば、調査可能な個人サンプルは190カ国地域で2500万人に上るとしている。同調査では毎回140カ国・地域で社員の意識調査を実施しているが、その結果として社員をその「やる気(原語ではEngagement)」度合いにより3種類に分類している。

(1)仕事へのやる気が高い会社員 (Engaged)
やる気にあふれ、会社への貢献度も高い。ビジネスの革新を後押しし、ビジネスをより発展させる。

(2)仕事へのやる気が低い会社員 (Not Engaged)
ただ仕事をやらされている。誰でもできる仕事をただ日々こなす。決して仕事に情熱やエネルギーをそそがない。

(3)そもそも仕事に意欲のない会社員 (Actively Disengaged)
無意識に不幸を招いている。やる気に満ちた同僚が得た成果でさえも無駄にすることがある。

 3つのなかで(2)は「単にやる気がない」だが、(3)は「単にやる気がないだけでなく、積極的に(1)のやる気ある同僚の足を引っ張る」とされ、組織的には厄介なグループということだ。

やる気ない社員、全社員の7割との衝撃調査…やる気ある社員、全社員のたった6%の画像3

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
有限会社MBA経営 公式サイト
山田修の戦略ブログ

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