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浪川攻「金融業界のオモテとウラ」

今、証券会社のトップ営業マンが続々と転職している「ある職業」

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「新しい酒は新しい革袋に盛れ」

 米国では1980年代から証券リテール革命が起きた。それによって、国民資産は預貯金から投資信託など直接金融商品へと大きくシフトした。この現象はディスインターミディエーションと呼ばれる。わが国で叫ばれている「貯蓄から投資へ」「貯蓄から資産形成へ」という言葉は、この意訳である。

 じつは米国における証券リテール革命の旗手的な存在が、IFAにほかならない。いまや、米国では証券会社に所属するアドバイザー(営業社員)と勢力を二分するほどのメインプレーヤーとなっている。それは、ノルマから解き放たれた証券営業パーソンが唯一、顧客の資産形成のためだけに活動し、顧客からの信頼を勝ち得てきたからである。

 米国に比べると、わが国のIFAビジネスはまだ歴史が浅いことはいうまでもない。しかし、金融庁が金融業に対して「顧客本位の業務運営」を呼び掛けているように、証券営業改革のマグマ活動は確実に活発化している。それは、主要駅前に、社名を掲げた大看板を掲げている既存の大規模金融会社こそ素晴らしいと盲信する後進国的な発想の崩壊プロセスと言っても過言ではない。

 今は「新しい酒は新しい革袋に盛れ」という時代が証券リテール営業の世界に起きているということである。

 もちろん、今、全国で3000名を数えるまでになったIFA自身もさることながら、IFAにシステムなどを提供する証券会社も含めて、改革の旗手がこれから数段も質を高めていく必要はある。それを怠って、大きな不祥事件や先祖返りしたような個別銘柄のはめ込み営業といった自己本位のセールスを犯せば、一挙に旗手の旗を降ろさなければならなくなるにちがいない。求められるのは「新しい革袋」の自覚である。
(文=浪川攻/金融ジャーナリスト)

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