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年末、ヤマトに広がる恐怖感…「激増する荷物を届け切れるか」問題が深刻

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ヤマト運輸の配送車両(「Wikipedia」より/Tennen-Gas)

 今年も師走を迎え、クリスマスプレゼントやお歳暮の配達が増える時期がやってきた。宅配など物流の最前線では、増加する荷物を届け切ることができるか一種の恐怖感のようなものが広がっているという。それは、想定されてきた以上に“物流への需要”が高まってきたことの裏返しだ。物流というビジネスは、ネット空間と実際の生活をつなぐために欠かせない。今後も、社会全体で物流の重要性は高まることは間違いない。

 一方、わが国では“宅配便危機”という表現もあるほど、人手が不足し物流業界が疲弊しているという報道が多い。そうした状況下、国内宅配最大手のヤマトホールディングスは、さらなる需要の拡大と、物流事業の可能性を開拓するために、自社の事業内容に変革を起こそうとしているという。そうした個別企業の取り組みが、業界全体に革新的をもたらすことを期待したい。

物流は最重要な成長産業である


 国内の物流関連事業に従事する企業経営者と話をすると、苦しい胸の内を明かしてくれることが多い。「需要の取りこぼしが発生しているため、賃上げをしようと思ってもなかなか難しい」など、予想以上の需要の拡大を受けて、十分な対応ができていないことが伺える。

 冷静に考えると、需要が高まっているということは、その産業の成長余地が大きいということでもある。国土交通省によると、平成に入って以降、年によって違いはあるものの宅配便の取扱個数は増加傾向をたどっている。

 その背景には、インターネットが普及し、アマゾンなどの電子商取引(EC)サービスが社会に浸透してきたことがある。ECでは、売買の契約とその代金のやり取り(送金や決済)はネット上で完結させることはできる。重要なのは、品物を最終顧客のところに届けることだ。それが実現しなければ、ECが私たちの満足感を高めることはできない。

 アマゾン、アリババ・ドットコムなどネット関連企業のビジネスは拡大している。それに伴い、物流へのニーズも拡大、多様化するはずだ。単に取り扱う荷物の数が増えるだけでなく、これまでには物流業界が取り組んでこなかったビジネスも開拓される可能性が高い。

 人手不足のためにビジネスが回らないという喫緊の課題を克服しつつ、中長期的な成長をいかに実現するかが、物流業界の展開を考えるポイントだ。物流は人手不足によって衰退するといった悲観論は適切ではない。ネットワーク技術の高度化と社会への浸透に伴って、さらなる発展が見込める分野であるというのが適切な見方だろう。

改革にまい進するクロネコヤマト

 
 すでに、国内宅配最大手のヤマトは、将来の物流ビジネスを模索するためにさまざまな取り組み(実験)を進めている。

 まず、人手不足に対応するためには“省人化テクノロジー”の導入が欠かせない。同社では2020年に、自動運転技術の一部導入が目指されている。同社が目指しているトラックの隊列走行技術の確立は、欧州でも実験が進んでいる。加えて、人工知能(AI)やロボットを用いた荷物の仕分けや、最適な運送経路の設定なども進んでいる。

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