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ソニー・シックス始動、過去最高益に隠れる危機…一部品メーカー化で「財務の会社」か

文=編集部

2018年3月期は最高益

 ソニーは2月2日、社長交代と合わせて18年3月期の連結決算(米国会計基準)の業績を上方修正した。売上高は前期比11.8%増の8兆5000億円の従来予想を据え置いたが、営業利益は前期の2.5倍の7200億円(従来予想は6300億円)に上方修正した。1998年3月期の5257億円を上回り、20年ぶりに過去最高益を更新する。純利益は6.5倍の4800億円(同3500億円)に増額した。米国の税制改正の影響で税負担が減り、従来の予想を1300億円上回り、こちらも最高益である。

 米国ドナルド・トランプ政権のもとでの税制改正により、35%だった米連邦法税が21%に下がったことで、将来支払うべき税金は減る。会計ルールで繰り延べ税負担が減り、利益を押し上げる。トヨタ自動車は2919億円、本田技研工業(ホンダ)は3461億円、最終利益が増加することになる。ソニーも“トランプ効果”の恩恵に浴した。

 ソニーは9つの事業セグメントに分けており、そのなかで稼ぎ頭はゲーム、金融、半導体、音楽だ。ゲームはG&NS(ゲーム&ネットワークサービス)事業でゲーム機やソフトウェアを扱う。ソニー・インタラクティブエンタテインメントなどだ。18年3月期の営業利益は1800億円(17年3月期は1356億円)の見通し。主力ゲーム機「プレイステーション(PS)4」の17年10~12月期の販売台数は、前期比70万台減の900万台だった。18年3月期の販売予想1900万台は据え置いた。

 金融はソニーフィナンシャルホールディングスやソニー生命、ソニー損保、ソニー銀行が担い、営業利益は1750億円(同1664億円)の見込み。

 半導体はイメージセンサーやカメラモジュール、電池や記録メディアなど。スマートフォン向けイメージセンサーが中心で、営業利益は1550億円の黒字(同78億円の赤字)に転換する。しかし中国のスマホメーカー向けは低調だった。

 音楽はソニーミュージックエンタテインメントなど。営業利益は1100億円(同758億円)の予想である。
(文=編集部)

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