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岡野あつこ「男女、夫婦、家族の問題を解決する実践テクニック」

ふと離婚か夫婦継続かで悩んだら…夫婦の危機度セルフチェック・リスト

文=岡野あつこ/夫婦問題研究家、NPO日本家族問題相談連盟理事長
ふと離婚か夫婦継続かで悩んだら…夫婦の危機度セルフチェック・リストの画像1「Gettyimages」より

「夫の帰宅が遅くなっても、どこでどうしているのか気にならなくなって久しい」
「最後に妻の手を握ったのが、いつだったか思いだせない」

 独身時代は情熱的だった男女も、夫婦生活を始めて長い時間が経過すると「男」と「女」でいることが難しくなるのは、よくあること。人生100年時代はすぐそこまで来ているものの、「果たしてこんなに冷めた関係のまま夫婦生活を続けられるのだろうか」と不安に感じている人は多いのではないだろうか。

「このまま同じパートナーで夫婦関係を修復しながら暮らしていくか」「思い切って離婚して、新しいパートナーと新しい関係を築いていくか」で悩んだ時は、まず、次のチェックリストで今の危機度がどのくらいのレベルなのかを確認してみよう。

【夫婦の危機度をセルフチェック】

・パートナーとの会話が激減した
・パートナーが家で過ごす時間が減った
・パートナーとのスキンシップが減った
・帰宅するとパートナーが寝ていて起きない
・夫婦の預金通帳が家のどこにあるかわからない
・子どもと一緒に遊ばせてもらえなくなった
・(男性の場合)妻が本腰を入れて働くようになった
・(女性の場合)夫が自分の目を見て話そうとしなくなった

 チェックの数が3個までならギリギリセーフ。5~6個なら危険水域。7個なら、ひょっとしてパートナーはすでに離婚を視野に入れて動きつつある可能性があるかも。「ウチに限って」と悠長に構えていたために“手遅れ”になってしまわないよう、今のうちから夫婦仲について真剣に考える時間を持つことが重要だろう。

夫婦が破綻しかける3つのパターン

 また、壊れかけた夫婦の相談に訪れるケースからわかることとして、最近は次の3つのパターンが増えている印象を受ける。

・パターン1:「上から妻」のワガママに夫が辟易

 一般的に「美人で頭もいい」といわれる女性が妻である夫婦に、多く見られるパターン。夫に請われて結婚したことにより「結婚してあげたのだから」と態度が増長。結婚後も夫からの愛情にあぐらをかいて“上から目線の妻”のワガママが過ぎるため、夫が音を上げ始めるようになる。「家庭に自分の居場所がないのがガマンできない」「このまま一生、妻にかしずく奴隷生活を続けていくつもりはない」などと、妻への嫌悪感を募らせ、離婚するケースも。

・パターン2:「弱メンタル夫」が愛人のもとに走る

 いつもは攻撃的なことを口にしているにもかかわらず、いざとなると脆い夫が増えている。たとえば、「自分ではうまくやっているつもりだった」と調子に乗って浮気をしていた夫が、いざ妻に浮気がバレて問い詰められ、メンタルに大きなダメージを被った。きつく“お灸”を据えられたことも後押しとなり「もうあんなに恐ろしい女性とは夫婦ではいられない」と傷ついた心を癒すために、浮気相手のもとに走ったケースも。

・パターン3:「イライラ妻」が第二の人生を選択

「能力があるのに結婚や出産をしたせいで、キャリアが途絶えた」「私の人生、こんなはずじゃなかった」と自分のなかの理想と現実のギャップに不満を抱え、四六時中イライラしている妻の怒りが何かのはずみで爆発。「新しい恋人と人生をやり直したいから」「独身時代のようにバリバリ働いて自分を試したいから」などという理由から、夫に離婚を迫るパターンも。

 以前は、ストレスを抱え込むのは外で働く夫と相場が決まっていたものの、ここ数年は女性の社会進出が増えたこともあり、妻も夫と同じくらいストレスをためているもの。「仕事はどんどん忙しくなるのに、給料は頭打ちだし、夫婦仲もギクシャク」と、とにかくピリピリしている夫婦も少なくない。このあたりで手を打っておかないと、本当に離婚という危機を免れなくなる恐れもあるのだ。

夫婦関係修復のコツ

 そんな悲しい背景のもとで離婚の危機を迎えないためにも、夫と妻、それぞれが目指すべき修復方法のコツをそれぞれご紹介したい。

 夫が取り組むべき夫婦関係修復のコツは、「夫婦の運営をチームマネジメントだと思うこと」。夫婦円満のためとはいえ、今さら「妻を愛しましょう」と言われても難しいと感じる夫は多い。ところが、仕事だと思えば乗り切ることができそうではないだろうか。家族というチームのマネジメントをいかにうまくこなすか。結果を出すも失敗するも自分の手腕次第。

 実際に、妻をマネジメントすることに尽力したところ、「仕事と思えば冷静に対処できて、少なくとも表面的には円満な関係に戻った」「女性の部下が多い職場なので、妻に対するマネジメント力がダイレクトに仕事に活かせそう」という声もある。チームのリーダーとして自信を持って真摯に努力している姿には、妻も頭が下がるはず。元通りとまではいかなくても、「いいチームになるよう、チームメイトとして自分もできるだけがんばろう」という歩み寄りの気持ちを持ってもらえれば、結果オーライではないだろうか。

 妻が取り組むべき夫婦関係修復のコツは、ズバリ、「夫をもう一度、好きになること」に尽きるといえる。「今さら夫に恋愛感情を持てない」という人は、離婚して寂しさを味わうことがないか、夫不在で孤独に耐える自分の気持ちに揺るぎはないか、胸に手を当てて考えてみる必要があるだろう。

 離婚したことを後悔している女性の多くは、「当時は許せなかったことも、今は『なんであんなことくらいでガマンできなかったんだろう』と思う」「いざ別れてみると、いいところをたくさん思い出すようになった」という素直な感想を持っているのだ。もう一度好きになる理由は「安定した経済力」「子煩悩」「口うるさく言わない」などなんでも構わない。どれほど小さくても自分のなかに「好き」という気持ちがあることを認め、夫への思いやりの言葉を、あらためてきちんと伝えてみる。これができれば、夫婦関係修復への道は明るく照らされたも同然だ。
(文=岡野あつこ/夫婦問題研究家、NPO日本家族問題相談連盟理事長)

岡野あつこ/夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー

岡野あつこ/夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー

33年間で40000件以上の離婚相談を手がけてきた夫婦相談のパイオニア。テレビ・ラジオ・講演など幅広く活躍中。NPO日本家族問題相談連盟理事長。近著に『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』
YouTube岡野あつこチャンネル
岡野あつこ チャンネル

Twitter:@okano_atsuko

Instagram:@atsukookano

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