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隠れたヒット商品「日の出料理酒」なぜ人気?国内トップメーカーの秘密

文=兜森衛 撮影=森浩輔
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隠れたヒット商品「日の出料理酒」なぜ人気?国内トップメーカーの秘密の画像1「日の出料理酒」(右)とキング醸造常務取締役マーケティング本部長の大西泰幸氏(左)

 売れているものには理由がある。それは、どんな商品やサービスであっても同じだろう。多くの家庭にある隠れたヒット商品が、キング醸造の「日の出料理酒」だ。

 1900年創業のキング醸造が日の出料理酒を発売したのは1975年。それから40年以上を経た今、売り上げ本数は国内トップの地位を築いている。背景には、兵庫県の本社工場を中心とした生産体制における徹底した品質管理はもちろん、近年の和食ブームや家事の時短を求める消費者の存在があるという。

「料理酒には、塩を加えた加塩タイプとお酒だけの非加塩タイプがあります。加塩タイプは、清酒の醸造過程で塩などを加えた発酵調味料という位置づけです。肉や魚の臭みを消す効果があり、うまみとコク、さらにはほんのり塩味をつけてくれるので味を調えることができます。また、食材をやわらかくするので、料理をおいしく仕上げるためには欠かせない調味料なのです」(キング醸造常務取締役マーケティング本部長の大西泰幸氏)

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 キング醸造では10種類の料理酒を製造販売しており、加塩タイプの日の出料理酒の売り上げは直近7年で114%も伸びたという。料理酒市場全体は微増傾向であるにもかかわらず、だ。

「和食ブームが追い風になっているのは確かです。ただ、日の出料理酒には白ワインを加えているため、実は和食だけではなく洋食や中華料理などにも幅広く活用していただけます。また、加塩タイプなら塩を入れる手間が省けるため、時間もお金も節約できる。さらに料理がおいしく仕上がるわけですから、主婦を中心にありがたい存在になっているようです。また、比較的お手頃な価格で購入できるという手軽さもあると思います」(同)

水と料理酒だけでつくる時短レシピ「1分鍋」

 昔は料理に清酒が使われることも多かったというが、料理に特化した料理酒を使うメリットはなんなのだろうか。

「清酒は、味わいをすっきりさせるために原材料の米の外側を削って酸味や雑味を抑えています。一方、料理酒に使われる米はあまり削りません。そのため、有機酸やアミノ酸が多く含まれており、料理にうまみとコクが加わります。清酒にも食材の臭みを消す効果はありますが、料理酒のほうがアミノ酸などのうまみ成分が多く含まれる。そのため、料理には料理酒を使ったほうがおいしく仕上がるのです」(同)

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 また、意外な使い方もあるようだ。

「最近は野菜を電子レンジで加熱して温野菜として召し上がる方が増えていますが、料理酒を少しかけてからチンするといいと思います。料理酒は使う料理を選ばないので、非常に汎用性が高い。いろいろな料理に少し加えるだけで下味のベースがよくなるので、プラス一手間の手づくり感を出すにはぴったりです」(同)

 どんな料理にも合う日の出料理酒の新たな利用法として、大西氏は「1分鍋」を提案しているという。

「水と料理酒(加塩タイプ)を煮立たせ、2種類の具材を入れて、具材に火が通るまで目安として1分加熱するだけ。必ずしも土鍋でつくる必要はなく、食材本来のうまみを味わうためのスープのような感覚です。たとえば具材は、刺し身用の魚の切り身または魚の水煮缶と、レタス、スプラウトまたは海藻などがおすすめです。臭みが消えて、いいダシが出ます。

 もちろん、魚に限らず鶏肉などを入れてもいいでしょう。弊社のホームページではさまざまなレシピを公開していますが、さらに増やしていくつもりです。基本的に水と料理酒だけなので失敗することもありませんし、お好みでポン酢などを足していただくのもいいと思います」(同)

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