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今日から開催「コミケ」、有料化の是非が議論…参加者側の努力と費用負担の必要性

文・取材=A4studio

 世界最大級の同人誌即売会、コミックマーケット(通称コミケ)。1975年の第1回時には参加者700人程度だった「オタクの祭典」だが、今年8月に開催された第94回では延べ53万人を動員。近年だと、叶姉妹や小林幸子といった著名人が参加して注目を集めたほか、過激に露出するコスプレ美女たちも風物詩となっており、その経済効果は180億円にものぼるといわれる一大イベントである。

 そして今年の年末、12月29日から31日にかけて第95回コミケが開催される。“平成最後のコミケ”を目前に控えた今、もっぱらの話題になっているのが、来年からコミケが有料化するということだ。

東京オリンピックの影響で異例の2会場4日開催となり、経費が増加

 とはいっても、コミケのことを詳しくは知らず、なぜ有料化が問題となるのかわからないという方もいることだろう。まずは、そこから解説しよう。

 コミケは毎年8月のお盆の時期と12月末の計2回、それぞれ3日間ずつ開催されてきた。かつては晴海にあった東京国際見本市会場や幕張メッセなどが会場として使用されていたが、1996年から現在に至るまでは、有明の東京ビッグサイトを全面貸切にして開催されている。

 しかし、この東京ビッグサイト、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおいてメディア用施設として使われるため、2019年4月から2020年11月にかけて施設の利用に制限がかけられるのだ。

 そこで、コミケの運営元である有限会社コミケットは、2019年開催の第96回、97回コミケを、東京ビッグサイトの利用可能施設と青海展示棟の2会場で開催することに決定。それでも会場の総面積はビッグサイト全棟分に比べて狭くなってしまうため、より多くのサークルが出展できるようにと、4日間の開催となったという経緯である。

 これまでもサークル出展者からは8000円の、コスプレ参加者からは1日あたり1000円(小学生以下は無料)の参加費を徴収し、また購入は任意ではあるが、一般参加者向けのカタログを2000円で販売することで経費を捻出していた。しかし、2会場を4日間おさえるとなると、従来より多額の費用がかかってしまううえ、2会場を行き来する分、参加者の動きが複雑になってしまう。

 そこで、経費の捻出と参加者の識別の両問題を一挙に解決する策として、出展者でもカタログ購入者でもない者は、「参加証」となる専用リストバンドを購入しないと参加できない決まりとなったわけだ。

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