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道明寺美清「人生は大逆転できる!」

元祖マネーの虎・南原竜樹氏、年商100億円→ホームレス→再び年商100億円に大復活!

文=道明寺美清/ライター
元祖マネーの虎・南原竜樹氏、年商100億円→ホームレス→再び年商100億円に大復活!の画像1
南原竜樹氏

「人生100年時代」と政府が掲げ、高齢者の雇用促進、リカレント教育などに力が注がれる。一方で早期退職を募る大手企業も多く、終身雇用制度は崩壊しつつある。そんな現状に不安を感じる方も多いだろう。しかしながら、人生はあきらめなければ、いつだって逆転できるのである。本連載では、どん底人生からあきらめずに逆転した経験を持つ人を紹介していく。

 リアリテイ投資番組『マネーの虎』(日本テレビ系)で「冷徹な虎」と呼ばれ人気を博した南原竜樹氏。自動車の輸入販売から始めたビジネスは時代の波に乗り急成長を遂げ、最盛期は年商100億円を誇った。若き成功者は瞬く間に話題の人となり、メディアにも数多く出演した。しかし、栄華を極めた日々から一転、想定外の出来事で30億円の負債を抱え人生はどん底に落ち、一時はホームレスも経験した。しかし、どん底にいても南原氏が“虎”であることに変わりはなかった。人生を大逆転し、さらに屈強な虎となった南原氏に話を聞いた。

大学時代に車の並行輸入

 青年時代からクルマが好きだったという南原氏のビジネスの始まりは海外旅行だった。

「大学の時に旅行で海外を訪れた際、日本に比べてクルマの値段が安いことに驚きました。これは買わない手はないなと。そうなると当然、日本へ輸入することになるわけですが、最初は大変でした」

 当時はインターネットもなく、輸入するにも手本があるわけでもないため、すべては手探りだった。

「運輸省や陸運局に足を運び、どうしたらいいかを聞いて、必要なことを一つひとつこなして、なんとか輸入することができました。当時の役所は偉いというか、あんまり親切じゃなかったから大変でしたね」

 なんとかクルマの輸入に成功し知人に販売したところ、南原氏の販売するクルマは安いと評判になり、日本全国から注文が殺到したという。当時の日本で販売されていた高級外車と並行輸入車とを比べると、数百万円も価格が抑えられることもあり、安く販売できた上に利益も出た。

「当時、“アラブの自動車商人”って呼ばれることもあるくらいに買い付けもしたし、日本国内ではおもしろいくらいに売れましたね」

 28歳で会社を設立した後は、アルファロメオの代理店を買収して「TVR」「MGローバー」のインポーターとなり、順調に業績を伸ばし、一時は年商100億円を誇った。

ローバーの倒産で一転

 マザーズ上場を視野に入れるほど業績が順調に伸びていた矢先、ローバーが倒産した。

「ローバーの倒産は大きな出来事でした。それまで将来は、マザーズに上場するつもりでいたし、もしローバーの倒産がなければ上場して今頃は時価総額1000億ぐらいの会社になっていたかもしれない、とは思いますね」

 冗談めかして話す南原氏だが、当時の状況は苦しかったという。

「銀行からの借り入れが30億円くらいあったのですが、ローバーの倒産で僕の会社がダメだとなった途端、銀行は一気に返済を迫ってきました。幸い、それまでうまくいっていて、それなりに資産もあったから、なんとか返すことができました」

 しかしながら、銀行へ返済を終えたとき南原氏の資産はなくなった。

目指すところは人とは違う

 ゼロに戻った南原氏だが、過去の業績から見れば南原氏に並外れた能力があることは周知の事実であり、いくつかの会社から誘いがあったという。

「年収3000万円で来ないかと誘ってくる会社もありました。だけど、僕が目指すところは違うっていう漠然とした思いがありました。ゼロになったらまた始めればいいだけのこと、再起できる自信がありました」

 普通なら年収3000万円と言われれば心が動きそうなものだが、南原氏の目指すところは人とは違ったようだ。

「一度はゼロになりましたから、最後はインターネットで机や椅子まで売りましたよ。完全にゼロになって、何もないところでもできることはないかと考えて、思いついたのが『人材派遣』です。事務所に電話とパソコンがあればできるので、お金がなくても始められました。タイミングも良く、需要もありうまくいきました」

 息を吹き返した南原氏は、レンタカーや出版、飲食事業など幅広く手がけ、現在はローバー倒産前の年商100億円を上回る勢いだ。大復活を遂げた南原氏に成功の秘訣を聞いてみた。

「秘訣なんてものはありませんが、僕は成功も失敗もすべては『自分』だと考えています。成功すれば次のステップへ進むし、失敗したとしても自分の責任。ただ、あきらめないことです」

自分を支えるのは自分の体

 現在の南原氏が力を注ぐ事業のひとつに、ジム事業のコンサルタントがある。

「かつては私が展開したジム事業ですが、現在は友人が運営しています。その縁でコンサルもしています」

 トレーニングが習慣になっているという南原氏は、スーツを着ていても筋肉がわかるほど引き締まっている。そのトレーニングは理論立ったものだという。

「トレーニングは、目的を明確にすることと、いつ、どんなふうに行うかということが大事。ただジムに行って目的もなく、負荷もかけないようなトレーニングをだらだらとやっても効果は出ません」

 そう言い切る南原氏は、短時間で効果が出るように負荷をかけ、可動域の違いでどの筋肉に効くかということを考え抜いたトレーニングを行っているという。

「私は、ゴルフで300ヤード飛ばせるんですが、これはゴルフを意識して鍛えるべき筋肉に効くようにトレーニングを重ねた結果です。ゴルフには背中全体、ハムストリングス、ふくらはぎといった体の後ろ側の筋肉を鍛えることが効果的なんです」

 南原氏のトレーニングについての知識はトレーナーに勝るほど深い。普段から体脂肪12%程度をキープし、トレーニング強化時には体脂肪8%を切ることもあるという。トレーニングの効果が最大限に出るよう、食事管理も怠らない。

「その日の自分の体に何が必要かを第一に考え、食事内容を決めています。トレーニングを強化した日はタンパク質を多く摂ります。会食などで思うように摂れない日はプロテインで補ったり、炭水化物も必要なときには摂ります。トレーニングの前に適度に炭水化物を摂ることで馬力が出て、負荷を大きくして回数を少なくするといった効率の良いトレーニングができます」

 南原氏にとって食事は、単に何が食べたいかという「欲求」ではなく、何が必要かという「計算」なのである。

「トレーニング強化のビフォー・アフターの写真撮影時には、おにぎりを10個食べました。炭水化物で糖質を補給すると筋肉が張って引き立ちます」

 南原氏の言葉通り、圧倒的な筋肉美が引き立つ写真となっている。南原氏を見ると、「健全な精神は健全な肉体に宿る」との言葉は本当だと感じる。現在は、海外から日本への人材派遣業を手がけ、世界を駆け回る日々だという。南原氏は今後、さらなる活躍を見せてくれるだろう。
(文=道明寺美清/ライター)

道明寺美清/フリーライター

道明寺美清/フリーライター

薬剤師として26年間医療に関わった経験から医療ジャーナリスト、美容研究家としても活動。夕刊フジ、ビジネスジャーナル等で連載を持ち、ペンネーム / 道明寺美清でも多数執筆をこなす
道明寺美清オフィシャルブログ

Twitter:@eri_yoshizawa_

Instagram:@medical_journalist_erie

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