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旭川・中学生イジメ自殺、教頭が親に「加害者10人と被害者1人の未来どっちが大切か」市教委も揉み消しか

文=編集部
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JR旭川駅(「Wikipedia」より

 北海道・旭川市の女子中学生、廣瀬爽彩さんがイジメを苦に今年2月に命を絶った事件。今月18日には爽彩さんの母親が綴った手記が公開され、学校と旭川市教育委員会のあまりに杜撰な対応が波紋を呼んでいる。

 手記によれば、2019年、当時中学1年生だった爽彩さんがイジメを受けている様子を感じた母親は、複数回にわたり学校の担任に相談したが、

「いじめるような子たちではありません」

「思春期ですからよくあること」

「いじめなんてわけがない。いじめていたら、じゃあなんでリュックなんて届けてくれるんですか」

などと否定された。そして、「子どもたちに囲まれ、ウッペツ川に飛び込んだ事件の後、爽彩の携帯電話に、いじめを受けていることを示す履歴があることを学校に知らせ」(手記より)たものの、学校の教頭から次のような言葉を浴びせられたという。

「10人の加害者の未来と、1人の被害者の未来、どっちが大切ですか。10人ですよ。1人のために10人の未来をつぶしていいんですか。どっちが将来の日本のためになりますか。もう一度、冷静に考えてみてください」

 また、相談をした学校と市教委の対応について、

「いじめの認知には至らなかった、などと繰り返し主張しています。教育委員会の態度は、『いじめ』をもみ消そうとしているようにさえ見えます」

としてる。

 爽彩さんは2年前、転校前に通っていた中学校で上級生グループから不適切な動画の撮影を強要され、その画像をSNSで拡散させるというイジメを受け、自殺未遂を起こしていた。しかし、同年発売の地元誌「メディアあさひかわ」(月刊メディアあさひかわ)の報道によれば、事態を把握した学校側は「いじめはなかった」として、必要な対応を取らなかったという。

 ちなみにこの中学の当時の校長は「文春オンライン」の取材に対し、「(イジメに)至ってないって言ってるじゃないですか」と発言。爽彩さんが同校生徒から不適切な動画の撮影を強要されていたことについては「今回、爽彩さんが亡くなった事と関連があると言いたいんですか? それはないんじゃないですか」などと話している。

地方の教育界、お互いに知った顔同士の狭い世界

 事態を重く見た旭川市の西川将人市長は今年4月になってようやく、市教委に調査を指示。市教委は第三者委員会を立ち上げ検証を行っているが、調査結果のとりまとめ時期について、地元メディアの取材に対して「今のところ、めどは立っていない。具体的な時期は申し上げられない」としている。

 母親は手記のなかで第三者委員会の調査について、

「今も違和感と疑問をぬぐい去れません。公平で中立な調査が行われているのか、誰が、どんな調査をして、本当に真実に迫ろうとしているのか。調査の進捗に関する情報が極端に少なく、調査委員会の動きを、どう評価すれば良いのか、いまだ戸惑っています」

と不信感を示しているが、市関係者はいう。

「ウチのような地方では、現場の学校の教師から校長、教育委員会からなる教育界は、お互いに知った顔同士の狭い世界。教師も教育委員会の事務局もみんな地方公務員で、“誰々は昔どこそこでお世話になった”“同じ職場だった”“以前あそこの学校で上司と部下の関係だった”みたいな感じで、ズブズブの“しがらみ”のなかで生きている。

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