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ガストで3品注文→サイゼリヤより安く&量多く、なぜ…意外に知らないクーポン活用

文=Business Journal編集部、協力=江間正和/東京未来倶楽部(株)代表
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ガストのHPより

 ファミリーレストランチェーン「ガスト」で「マルゲリータピザ」「山盛りポテトフライ」「明太クリーム(ハーフ)」の3品を注文したところ825円(税込、以下同)しかかからなかったというTwitter上の投稿が、一部SNS上では「アメリカ人からしたらチップ並の金額」「コンビニより遥かに安い」「サイゼリヤ?」などと話題を呼んでいる。「チーズINハンバーグ」(750円/店舗によって異なる、以下同)などの人気メニューが多くのファンを惹きつけるものの、ファストフードチェーンなどと異なり「格安」というイメージは薄いガストだが、今回のツイートが示すように、それほど安さをウリにしない外食チェーンでもクーポンをうまく利用すれば安く利用することができる。チェーン側からすれば、そんなクーポンは有効かつ重要な集客ツールである一方、あまりに多用し過ぎると「クーポン待ち」の客が発生して、クーポンを発行しないと集客が落ちるリスクもあり、諸刃の剣ともいえる。外食チェーンのクーポン活用は今、どのような傾向となっているのか。専門家に解説してもらう。

 外食チェーン各社は積極的にクーポンを活用している。近年では「マクドナルド」のように公式モバイルアプリの利用者に値引きクーポンを配布したり、「すき家」のようにLINEの公式アカウントを「友だち」に追加した人にクーポンを配布する形態が多いが、ユニークなものとしては、とんかつ専門店チェーン「かつや」が利用金額に応じて会計時に客に紙の100円割引券を配布しているのは有名。一方、「サイゼリヤ」のように通常時の価格を低く抑える一方で基本的にはクーポンを配布していないチェーンもある。

 ガストは公式モバイルアプリ上でクーポンを配布するほか、ガストの公式Twitterアカウントをフォローしている人を対象に、抽選で食事券が当たるというキャンペーンをしばしば実施。例えば28日現在、モバイルアプリ上では通常250~350円の「セットドリンクバー」を100円で提供するクーポンを配布中。Twitter上では、ガストの公式アカウントをフォローして「#ガストのライス大盛無料宣言」というハッシュタグと一緒に「大盛ライスを楽しむお供」について引用リツイートで投稿すると、抽選で100名に1000円分のお食事券が当たるというキャンペーンを展開中。ちなみに冒頭で紹介した話題のツイートで注文されている「マルゲリータピザ」「山盛りポテトフライ」「明太クリーム(ハーフ)」の3品を定価で注文すると計1600~1750円となるが、こうしたお食事券やクーポンを利用すれば825円ほどで食べることが可能となる。そのため、SNS上では以下のような声が続出している。

「これ知らないで定価で買ってる人いたらかわいそう過ぎる」

「冷食で揃えるより安いじゃん」

「どうやって利益を出しているのですかね?」

「2000円くらいに値上げしていいレベル」

「ガストやるじゃん笑」

「企業努力の塊なんだろうけど物価高と家族客の救世主」

「ガストが潰れるのも心配になるくらいの価格」

 外食チェーン関係者はいう。

「例えば低価格で人気のサイゼリヤで『マルゲリータピザ』(400円)、パスタの『タラコソースシシリー風』(400円)、『カリっとポテト』(250円)の3品をオーダーすると1050円となり、仮にガストで1000円分のお食事券を使って話題のツイートの3品を注文すれば、ガストのほうが安くなる。さらに両チェーンのこれら3品の合計カロリーを比較すると、ガストのほうがサイゼリヤより約1.4倍も高くなっており、ボリューム面でもガストのほうが多いといえる。ファミレスなど割高というイメージが強いチェーンも、うまくクーポンを利用すれば結構安く食べられるのは意外に知られていない」

外食チェーン、クーポン活用のデメリットとデメリット

 そんな重要な集客ツールとなるクーポンだが、飲食チェーン側にとっては活用する上ではデメリットも意識する必要があると、自身でも飲食店経営を手掛ける飲食プロデューサーで東京未来倶楽部(株)代表の江間正和氏はいう。

「割引クーポンのメリットとしては『手っ取り早い集客術』になる点。デメリットは『一時しのぎ』『割引目的の客単価が低いお客の来店』『それにより客単価の高いお客が入店できないリスク』『クーポンが恒常化するとお客がクーポン発行まで来店を控えてしまうリスク』があげられます。本来はクーポンで価格を下げるのではなく、商品力で集客したいのですが、チェーン店は規模が大きいためオペレーションや仕入れの関係から画一的なメニューが多く、他店との差別化が難しいメニューのラインナップになりがちです。そのため、割引といったクーポン戦略が選択されることになります。

 クーポンには上記以外にもメリットがあり、クーポン利用者のなかから一定の確率で、割引なしでも来店してくれるお客が発生したりします。ランチ営業にも似たところがあり、一般的にランチのお客はランチだけの来店になりがちですが、一定の確率で夜にも来店してくれるお客になってくれます。他にも『思い出し効果』というものもあり、クーポンというPRをきっかけにお店のことを思い出してもらうという効果です」

 ここ最近のトレンドとしては、飲食チェーンのクーポン活用にはどのような傾向がみられるのか。

「SNSを中心にネットを活用したものが主流となっています。紙クーポンもターゲットの年齢層によっては有効ですし、置いてあったり渡されることによって受動的に目に入ったりするので活用されていますが、ネットにはコストや手間、タイムリー性、顧客グリップ力などの面でさまざまなメリットがあります。紙よりもネットのクーポンのほうがコストが安く、手間が少なく、タイムリー性があることは発行側にとって大きなメリットですが、それにも負けないくらいの大きなメリットが、グリップ力です。前述のように『思い出し効果』は定期的なお知らせによって維持されます。

 店舗のアプリ利用、LINEの友だち追加、Instagram・Facebook・Twitterの公式アカウントのフォロー、電子マネーアプリ、メルマガ登録などの目的がクーポン利用だというケースは多いです。そこに店側はクーポンや新商品情報を送ることによって、思い出し効果を期待でき、『行ってみようかな』という行動を誘発させることができます。『伝えたいときに伝えられる環境』『思い出してもらえる環境』を、ネットを使って構築していくことが重要で、そのためのアイテムとしてクーポンが活用されるようにもなってきています」

(文=Business Journal編集部、協力=江間正和/東京未来倶楽部(株)代表)

江間正和/飲食プロデューサー、東京未来倶楽部(株)代表

江間正和/飲食プロデューサー、東京未来倶楽部(株)代表

東京未来倶楽部(株)代表
5年間大手信託銀行のファンドマネージャーとして勤務後、1998年独立。14年間、夜は直営店(新宿20坪30席)ダイニングバーの現場に出続けながら、昼間、プロデューサー・コンサル業。コンサル先の増加と好業績先の次の展開のため、2012年5月からプロデューサー・コンサル業に専念。
「数字(経営者側)と現場(スタッフ・オペレーション)の融合」「各種アイデア・提案」が得意。また、現場とのメニュー開発等、自称<「実践」料理研究家>。
・著書:『ランチは儲からない、飲み放題は儲かる』『とりあえず生!が儲かるワケ』『ド素人OLが飲食店を開業しちゃダメですか?』

Instagram:@masakazuema

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