トヨタは年間で首位を奪還することができるのだろうか。
国内販売低迷
15年上半期のトヨタの海外販売台数は1.2%増の389万台。上半期としては過去最高となった。北米市場がガソリン価格の下落に伴い好調で、5.5%増の133万台を記録。新型「カローラ」などの販売が堅調な中国も10.1%増の51万台に達した。一方、国内販売は昨年春の消費増税の影響が長引き9.7%減の112万台と低迷。足を引っ張った。
国内メーカーの上半期国内販売台数は、12.1%減の243万8447台と大きく落ち込んだ。昨年の消費増税前の駆け込みの反動に加え、今年4月から軽自動車税が増税となり、軽自動車の販売が鈍化。マツダと富士重工業以外は販売台数が減った。
【2015年上半期 上位8社の国内販売台数】
※以下、順位、メーカー名、国内販売台数(前年同期比)
1.トヨタ自動車、76万3875台(▲8.7%)
2.ホンダ、39万4427台(▲17.9%)
3.スズキ、34万0941台(▲15.6%)
4.ダイハツ工業、33万1927台(▲13.4%)
5.日産自動車、32万6880台(▲15.6%)
6.マツダ、13万9109台(14.5%)
7.富士重工業、8万7846台(0.3%)
8.三菱自動車、5万3442台(▲27.0%)
14年(暦年)の世界販売台数はトヨタが1023万台で世界一の座を守った。2位のVWが1014万台、3位のGMが992万台と続いた。トヨタ、VWとも1000万台の大台を超えたのは初めてだった。
トヨタは今年1月、15年の世界販売台数を前年比1%減の1015万台と予想した。しかし上半期は1.5%減の502万台強。上半期の実績を2倍しただけだと、年間の目標の達成はかなり厳しい。カギを握るのは落ち込んだ国内販売をどうやってテコ入れするかだ。今秋にもハイブリッドの目玉車種である新型プリウスを発売して国内販売を建て直す。