ビジネスジャーナル > 企業ニュース > 残業ほぼゼロ&有給完全消化で最高益  > 2ページ目
NEW
新将命「ビジネスの原理原則」

あのIT企業、残業ほぼゼロ&有給完全消化でも最高益の秘密 ちゃんと休むと報酬も?

文=新将命/国際ビジネスブレイン代表取締役社長
【この記事のキーワード】, , , ,

 結果はどうなったか。残業が月平均35時間、有給休暇取得は平均13日という状況が、14年度には残業が同18時間16分と約半分に減少、有給休暇取得率は99.8%と劇的に改善した。

 何か新しいことをやろうとすれば、マイナスも生じる。例えば、残業代が減ることで、社員は経済的に打撃を受ける。そこで、残業代削減により浮いたお金を、インセンティブとして社員に還元した。顧客には、働き方の改善を理解してもらうべく手紙を書き、社員の家族にも訴えた。

 あの手この手で残業を大幅に減らした結果、同社の業績は改善した。それどころか、過去最高益を叩き出したのである。「残業は悪徳である」という中井戸会長の信念は、業績改善という好ましい結果に見事に結びついている。多くの“残業美徳症候群”にかかっている経営者は、参考にすべき実例だろう。
(文=新将命/国際ビジネスブレイン代表取締役社長)

新将命

新将命

株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなど、グローバル・エクセレント・カンパニー6 社で社長職を3 社、副社長職を1 社経験。2003 年から2011 年3 月まで住友商事のアドバイザリー・ボード・メンバーを務める。「経営のプロフェッショナル」として50 年以上にわたり、日本、ヨーロッパ、アメリカの企業の第一線に携わり、今もなお、さまざまな会社のアドバイザーや経営者のメンターを務めながら長年の経験と実績をベースに、講演や企業幹部研修、執筆活動を通じて国内外で「リーダー人財育成」の使命に取り組んでいる。

あのIT企業、残業ほぼゼロ&有給完全消化でも最高益の秘密 ちゃんと休むと報酬も?のページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!