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結果はどうなったか。残業が月平均35時間、有給休暇取得は平均13日という状況が、14年度には残業が同18時間16分と約半分に減少、有給休暇取得率は99.8%と劇的に改善した。
何か新しいことをやろうとすれば、マイナスも生じる。例えば、残業代が減ることで、社員は経済的に打撃を受ける。そこで、残業代削減により浮いたお金を、インセンティブとして社員に還元した。顧客には、働き方の改善を理解してもらうべく手紙を書き、社員の家族にも訴えた。
あの手この手で残業を大幅に減らした結果、同社の業績は改善した。それどころか、過去最高益を叩き出したのである。「残業は悪徳である」という中井戸会長の信念は、業績改善という好ましい結果に見事に結びついている。多くの“残業美徳症候群”にかかっている経営者は、参考にすべき実例だろう。
(文=新将命/国際ビジネスブレイン代表取締役社長)
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