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「一般的に企業全体の税金対策や粉飾決算のためにSARを利用したのなら法律的に限りなくアウトな事案です。ただ、今回は自身の報酬を増やすための個人規模の極めてセコイ不正です。日産自体がどのような処分をするかがポイントになります。そもそもSARの取り扱いに関しては法律家でも賛否が分かれています。各企業の社内規定に委ねられているところが大きいですね」
一方、元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士は5日、YAHOO!ニュースの個人ページに「役員報酬不正受領で日産西川社長辞任は不可避」と題して記事を投稿し、次のように糾弾した。
「西川氏の不正は、検察と結託してゴーン氏を追放したクーデターの正当性に重大な疑問を生じさせることは言うまでもない。不正が正式に取締役会に報告された時点で、西川氏が社長を辞任するのは当然である。日産自動車は、これまで西川氏が行ってきたことを全面的に検証し、今、東京地裁で公判前整理手続が進められているゴーン氏の事件への会社としての対応も再検討すべきだ」
もはや泥仕合感すら漂う日産の新たな疑惑発覚に、日産関係者もTwitter上で次々に心情を吐露している。
日産元社員だという男性は「“オレたちの日産”がどんどん駄目になる。そんな気持ちです」と悲しみをつづった。世界的なF1エンジニアとして知られる神野研一氏も「日産自動車のOBとして、現在の日産自動車の経営陣には残念ながら落胆していると言わざるを得ません。責任ある経営者の立場であればこそ、社員を、そして社会を想うことを第一義に考えて頂きたいです。何のために日産が存在しているのか?そのビジョンを見せてもらいたい」と苦言を呈した。
金と利権の泥沼から抜け出すことができるのか。日産の今後が注目される。
(文=編集部)
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