――この28モデルの中からベスト5を選ぶとすれば、どれになるでしょうか。
西村 まず、エレメントがオススメです。北米ホンダで開発・デザインされたことから、1980~90年代のアメリカ西海岸の影響を受けているアメリカンなクルマです。カラーバリエーションも豊富ですが、モデル流通量が41台と圧倒的に少ないので探すのは大変です。状態の良いモデルを購入するには、120万~150万円ぐらいは用意する必要があるでしょう。
2台目はクラウンエステートで、当時の国産車としてはトップクラスの上質なモデルであり、クラウン最後のワゴンという希少性も持ち合わせています。価格が安く、内装の質感や搭載しているエンジンも良質です。
3台目のPTクルーザーは昔ながらのレトロな外観が魅力です。2010年に生産が終了し、後続モデルが出ていないため、かなり希少です。
4台目は、Xタイプです。壊れにくく、100万円以下でもジャガーを購入できる点が魅力です。クルマ好きの人からは「フォードとジャガーが合併したときのモンデオがベースになっているから、ジャガーではなくフォードだよ」と言われることもありますが、内装など特にジャガーらしさがあります。
最後はステップワゴンですね。新しい世代の車種はもちろん大人気ですが、あえてこの世代のものを選ぶと独特の雰囲気があります。ミニバンの使い勝手を保ちつつ、乗っていると通のような感じを出せます。
この5台は、私自身も本気で購入を検討したことがあるクルマです。ただ、いずれも流通量が少ないため、もう少し探しやすい“先取りモデル”も選出しました。これらは、数年後には端っこモデル入りするであろう予備軍のクルマです。
――その先取りモデルは、どのようなクルマでしょうか。
西村 以下の10車種です。いずれも価格が安く、流通量も比較的多い半面、人とかぶりにくい点が魅力です。
ホンダ「クロスロード」(2代目/同30万~180万円)
日産「ムラーノ」(初代/同50万~250万円)
日産「ラシーン」(初代/同30万~150万円)
日産「ウイングロード」(3代目/同20万~130万円)
マツダ「ベリーサ」(初代/同20万~160万円)
ダイハツ「ミラジーノ」(2代目/同20万~80万円)
トヨタ「IQ」(初代/同30万~350万円)
トヨタ「セルシオ」(3代目/同30万~300万円)
日産「シーマ」(4代目/同30万~230万円)
トヨタ「マークXジオ」(初代/同30万~160万円)