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お金を稼ぐという面での効率はそれほど良くないかもしれませんが、(3)と異なり、自分のお金が減るというリスクはありませんし、体力と時間がある限りは有効なのでしょう。ただし、やはり本業への相乗効果が望みにくいという点においては、あまりお勧めしません。なるべくは本業につながるものがあって、早めにお金が得られるような機会を探すほうが望ましいと思われます。肉体的な疲れが、間接的に本業に支障をきたしてくる可能性もあります。もちろん、家賃やローン支払いの関係などでそんなこと言っている場合ではないという状況であれば、仕方ないでしょう。
ちなみに高級クラブの送迎運転手をされている方は、会社員生活においては若年層と接する機会は皆無なので、女性スタッフと会話していると心が若くなっていくような感じがして、昼間も活力が出てくるようになったとのことでした。また、なんでも屋などで高齢者を相手にしていると、さまざまな産業で高齢化対策が求められてきていますので、当事者の情報に触れているのは、間接的に良い影響が出るのかもしれません。そうなると本業への貢献がありますので、良い機会となるのでしょう。
以上、本連載3回にわたって4つのパターンについて、会社員の副業について考察してきました。大切な視点は、あくまでも本業を軸にして、副業が金銭面以外でも直接的または間接的に糧になるようなものが見出せそうか、経験できそうかどうかということだと思います。
どのパターンにしても、会社員の本業による固定給があるからこそ、幅広くチャレンジしたり楽しさを追求したり、あるいは失敗できるといえるでしょう。初めからうまくいくわけもありませんので、時間をかけてでも試行錯誤を重ねて、いつしか会社員を辞める時に家計や心の支えになれるような存在になっていることが理想的なかたちかと思います。副業を考える方にとって、何かひとつでも気付きにつながるような話がありましたら幸いです。
(文=中沢光昭/経営コンサルタント)
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