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ラグビーW杯で“売上爆増”の企業リスト…日本や強豪各国にユニホーム供給する日本企業

文=編集部
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2019ラグビーワールドカップ日本対スコットランド戦(写真:AFP/アフロ)

 開催中のアジア初のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で日本チームは準々決勝で南アフリカに敗れ、4強入りはならなかったが、1次リーグA組を4戦全勝の首位で通過し、初めて決勝トーナメントに進んだ。

 日本は開幕4連勝と波に乗り、国内でも急速にラグビー熱が高まっている。9月から11月の44日間に、約40万人の訪日外国人観光客が見込まれており、その経済効果は4300億円に達するとの予想も出ている。兜町では、恩恵を受ける上場企業探しに熱が入る。

 上昇したのがビール株だ。ラグビー発祥の地であるイングランドでは、試合後にはスタジアムからファンがパブに集い、ビールを片手に勝利の余韻に浸るのがならわしだという。試合会場に行けなかった人はパブで試合を観戦するのが一般的だ。日本でも会場周辺の飲食店では、通常の10倍のビールを用意したと報じられた。

 日本で英国風パブを運営するハブ(東証1部)は、ラグビーW杯関連銘柄の筆頭にあがる。前払い・立ち飲み形式の英国風パブを全国に111店展開(9月末時点)。9月の全店の売上高は前年同月に比べて26.6%増、客数は21.3%増、客単価は4.4%増と好調だった。株価は急騰。9月24日に年初来高値1445円をつけた。年初来安値の839円(1月4日)から72%上昇した。10月25日の終値は1070円だ。W杯効果で20年2月期の売上高は前期比11.5%増の128億円、営業利益は18.9%増の9億4000万円を見込んでいる。

 スポーツウェア大手、ゴールドウイン(東証1部)は9月30日、年初来高値の9500円をつけた。年初来安値の5105円(2月8日)から86%上昇した。10月25日の終値は8080円。

 ラグビー日本代表のユニホームのブランドは「カンタベリー」。ゴールドウインが日本での商標権をもつ。カンタベリーのユニホームは日本代表のほか、イングランド、アイルランドなど強豪国が着用。ゴールドウインはボランティアなど約1万4000人の大会運営スタッフにユニホームを供給する。日本代表のレプリカユニホームや応援用レプリカジャージを子会社が販売している。応援用レプリカの紅白の桜ジャージは常に品薄状態だという。

 機能性の高いアウトドアスポーツウェアが好調で、ゴールドウインの20年3月期の売上高は前期比8.3%増の920億円、営業利益は5.4%増の125億円を計画している。ラグビーW杯の盛り上がりを20年の東京オリンピック・パラリンピックにつなげたいとしている。

 株価的にはハブ、ゴールドウインとも日本が南アフリカに敗れたことで材料出尽くし感が強まり反落した。

 帝国データバンクはラグビー関連ワードで企業名をリサーチした。トライが最多の273社。トライで有名なのは家庭教師のトライ、個別教室のトライを運営するトライグループ(東京・千代田区、非上場)。従業員数1273名、登録教師数は22万人(19年8月末時点)だ。社長は元女優の二谷友里恵氏、夫はトライグループ創業者の平田修氏である。

(文=編集部)

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