日本全国で5万店以上あるコンビニエンスストアは、日本人の生活に密着しているといっても過言ではない。昨今では野菜や果物を中心とした生鮮食品を扱うコンビニも増えてきており、ますます利便性が向上しているが、果たしてコンビニで陳列されている生鮮食品は安全面・衛生面において問題ないのだろうか。
都内在住のAさんは先日、大手チェーンのコンビニエンスストアでレタスを1玉購入し帰宅後にすぐに包装ビニールを開封したところ、レタス外面を1枚剥くと中が黒々としていて傷んでおり、とても食べられるような代物ではなかったという。ちなみに購入してから開封までの時間は約10分ほどであった。
なぜこうした事態が生じてしまっているのか原因を探るべく、この大手コンビニチェーンに電話で問い合わせてみた。
細かいマニュアルはなし
――都内の○○店で購入したレタスが黒々として傷んでおり、とても食べられるものではありませんでした。生鮮食品はどのように品質管理しているのでしょうか。
担当者 生鮮食品につきましては、メーカーから入荷した際に決められている消費期限がございまして、期限を目安にして、期限より前に店頭から撤去するというかたちになっております。食品ごとに期限より何日前、何時間前といった規定がございます。
――生鮮食品であろうとコンビニ弁当などと同じように、あくまで決められた期限をもとに杓子定規に撤去しているということでしょうか。
担当者 そういうかたちになります。ただ、もちろん店舗の店員が目で見て傷んでいたり悪くなっているものを見つければ、店員の判断で早く撤去することもございます。
――今回購入したレタスは、外側はきれいなままで一枚剥いた下が傷んでいたように、生鮮食品は見ただけではわからない部分も多いです。例えばスーパーの野菜売り場の専任担当者などは、手に取ってチェックしていたりもすると思うのですが、あくまで貴社の店舗では見た目のみのチェックということなのでしょうか。
担当者 確かに手に取って厳密にチェックすべきでございますが、現状は各店舗に判断をゆだねているということになります。
――生鮮食品の品質チェックの方法を細かくマニュアル化してはいないということでしょうか。
担当者 はい、見た目が悪くなっているものも撤去するということは決めておりますが、それ以外に細かく指導したマニュアルなどはございません。ただ、各店舗のオーナーや店長によって、その店舗独自のルールやマニュアルを決めている場合もございます。