18時退社、連続9日有給、分厚い手当…でも売上は前年比332%の超優良企業
11年、民主党政権時代に再生可能エネルギーを普及するための施策が打たれるようになった。その際、参入障壁を低くするためにルールを甘く設定したことが、後の太陽光設備に関するトラブルを引き起こす一因となっている。
インターネットを使って申請をしやすくしたため、設備予定地として地主に許可も取らずに土地を申請する業者が後を絶たなくなる。許可が出ると、その「権利」を高額で販売するのだ。もちろん地主に許可を取っていないため、実際に太陽光発電設備を建設することはできず、裁判に発展している事例も多い。
さらに詐欺を働いたうえ、計画倒産をして逃げ切ろうとする悪徳業者もあるという。このような詐欺行為の数々は、太陽光発電のイメージを著しく落としてきた。しかし、近年はそれも変化しつつあるという。
「法律の規制も強くなり、またこのような詐欺行為が周知されることで、悪徳業者が淘汰されてきました。それでも法律の網をかいくぐり詐欺行為をする会社もありますが、逆にそういう状況だからこそ、弊社のように真っ当な会社が目立つようになったともいえます。
実は、恥ずかしながら、弊社もかつて悪徳業者に騙されたことがあります。太陽光に最適な土地を保有していると説明された会社から物件を購入したのですが、蓋を開けてみれば設備建設が行われず、大金を騙し取られました。その痛い経験は、弊社のお客様への真摯なサービス体制へと反映させていいただいています。この業界の痛みを知るからこそ、お客様を守っていきたいと強く思うのです」(同)
悪徳業者に騙されないように情報を細かく提供
丸林氏自身が味わったつらい思いを顧客にさせたくないと、アースコムは他社ではほとんど行われていない2つの施策を実施している。2つの冊子を用いた丁寧な説明だ。
ひとつは「リスクブック」である。この冊子には、産業用太陽光発電のリスクが8項目に整理して説明されている。発電量が変化するリスクや利回りのリスク、国の買い取り価格の下落リスクなど、およそ悪徳業者では絶対に開示したくないリスクをすべて解説している。そしてそれらのリスクに対するアースコムの対策も詳細に書かれている。
極めつけは巻末にあるチェックリストである。15項目に及ぶチェックリストを設け、すべてのチェックリストがクリアされているのであれば他社製品でもお薦めします、というのだ。それだけ自社製品に自信があるという表れだろう。