–上流と下流のサービスについてですが、まずは3月24日にスタートした家探しサービスの「イエトヒト」について。これは、どのようなサービスなのでしょうか。
浜田 専用のウェブサイトに自分のプロファイルを登録すると、自分にぴったりの物件情報が届くという紹介サービスです。これ自体は、他社の不動産情報サイトでも提供していますが、我々には約14万人の融資実績があります。現段階ではまだデータ数も限られ、サービスも1都3県からのスタートですが、そのデータベースから、「あなたのような家族構成と年収の方が、こういう立地に、このくらいの金額で、こういう物件を買いました」という情報を提供します。さらに、本人へのインタビューによって「この方は、こういう生活をしています」という情報を写真つきで紹介します。
それを見れば、「自分も、こういう家を買えるのでは」と思えるようになります。将来は、クリックすると「今、流通している中で、この実例と似たような物件はこれだけある」という情報を確認できる仕組みを構築する予定です。住宅ローンの返済シミュレーション機能も検討しています。
そこで「アルヒ」という名前を覚えていただくことにつながれば、「じゃあ、住宅ローンの相談をしてみようかな」という流れも生まれます。
「能力とやる気があれば、99歳の社員がいてもいい」
–下流では、どのようなサービスを提供していくのでしょうか。
浜田 アルヒの住宅ローン利用者を対象にした「ARUHIメンバーズクラブ」では、商品やサービスを5~10%引きの優待価格で提供しています。同クラブの利用によって、4人家族なら年間10万円近くの生活費を節約できるように、提携企業を増やしていきます。年間10万円なら、35年で350万円を節約できることになり、新車を購入できるぐらいの金額になります。
現在の提携企業は、水宅配や家具・インテリアなど5社ですが、引っ越し、ガーデニング、セキュリティ、家事代行、育児支援、塾、お稽古ごと、介護支援、リノベーションなどの分野で、50~100社との提携を計画しています。
–ローン商品の品揃えは、どうなっていますか。
浜田 住信SBIネット銀行の変動金利商品「MR.住宅ローンREAL」、地方の地主様などを対象にしたアパートローン、さらに、ビジネスマンの間でマンション投資が増えていることに対応したマンション投資用ローンなど、さまざまなローンを提供しています。
融資額の構成比は、住宅ローンが80%以上、その他のローンが十数%ですが、いずれは住宅ローンが3分の2、その他が3分の1になるようにバランスを取りたいと思います。