垣田達哉「もうダマされない」

日清カップヌードルファンたちが「静かに」離れ始めている…中止CMへの嫌悪感


 そういう消費者は、あまり口外しない。「お前、今までカップヌードル好きだったのに、どうして最近買わないんだ」と言われても「いやなんとなくね」となる。ところがあるとき、親しい女性に「どうしたの、あなた最近カップヌードル買わないわね?」と聞かれたときに、「ちょっと嫌なことがあってね。あのCM覚えてる? あれ、私あまり好きじゃなかったの。だから、こっちのメーカーのカップ麺にしてみたんだけど、結構おいしいの。だから、それからこっちにしたの」という。そして、それを聞いた女性も「私もそうなの。あれちょっと不愉快だよね。そう、このメーカーのカップ麺もおいしいの。じゃあ今度から私もそっちにしよう」ということがあるかもしれない。

 大きな企業になればなるほど、物言わない消費者が企業の命運を握っている。
(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

1953年岐阜市生まれ。77年慶應義塾大学商学部卒業。食品問題のプロフェッショナル。放射能汚染、中国食品、O157、鳥インフルエンザ問題などの食の安全や、食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、新聞、雑誌、講演などで活躍する。『ビートたけしのTVタックル』『世界一受けたい授業』『クローズアップ現代』など、テレビでもおなじみの食の安全の探求者。新刊『面白いほどよくわかる「食品表示」』(商業界)、『選ぶならこっち!』(WAVE出版)、『買ってはいけない4~7』(金曜日)など著書多数。

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