鬼塚眞子「目を背けてはいけないお金のはなし」

社員が次々と介護離職…企業の存亡を揺るがす経営問題に 業務回らず職場混乱と人材流出


 だが、現実には、目先のことに追われてしまう企業が圧倒的だ。実情は理解できるが、長期的な対策を講じることができないと、介護に絡むトラブルが発生することは不可避になってこよう。介護問題でトラブルが続けば、キーパーソンや技術に長けた人が、介護離職をしてしまい、企業文化やノウハウの散逸もひき起こす可能性もゼロではないはずだ。そうなれば、企業としての価値の低下・資本力の減少につながりかねない。

 私見ながら、今後サイトなどで「介護ブラック企業」という言葉を目にする日も、そう遠くないのではないかと考える。逆に、介護に優しい企業は、企業としての付加価値となり、“人財”の確保も優位になるかもしれない。
(文=鬼塚眞子/一般社団法人介護相続コンシェルジュ代表、保険・介護・医療ジャーナリスト)

鬼塚眞子/ジャーナリスト、一般社団法人介護相続コンシェルジュ協会代表

出版社勤務後、出産を機に専業主婦に。10年間のブランク後、保険会社のカスタマーサービス職員になるも、両足のケガを機に退職。業界紙の記者に転職。その後、保険ジャーナリスト・ファイナンシャルプランナーとして独立。両親の遠距離介護をきっかけに(社)介護相続コンシェルジュを設立。企業の従業員の生活や人生にかかるセミナーや相談業務を担当。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などで活躍
介護相続コンシェルジュ協会HP

Twitter:@kscegao

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