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垣田達哉「もうダマされない」

まだポケモンGOブームは序章にすぎない…爆発的な無限の「広がり」がこれから始まる

文=垣田達哉/消費者問題研究所代表
まだポケモンGOブームは序章にすぎない…爆発的な無限の「広がり」がこれから始まるの画像1ポケモンGO HP」より

 任天堂の「ポケモンGO」が日本マクドナルドと提携するという報道を聞いたとき、「うまくやったな」と思ったが、その詳細内容を知り「それだけなんだ」と意外な気がした。てっきり「マックの商品を買うとポケモンがゲットできる」と思っていたからだ。

 著者はポケモンGOを体験していないのでよくわからないが、街を歩きながらキャラクターを探して集める「ストリートコレクションゲーム」といえるものだろう。そこには「宝探し」「ゲーム」「収集」という3つの要素がある。それがマックと提携をしたというので、両者がコラボしたと思い込んでいた。たとえば、マックでハンバーガーを購入すると「マックバーガーポケモンが入手できる」というようにだ。

まだポケモンGOブームは序章にすぎない…爆発的な無限の「広がり」がこれから始まるの画像2『一冊でわかる!食品表示』(垣田達哉/商業界)

 ポケモンキャラクターだけでは数に限りがある。集めるのに時間と技が必要でも、いつか達成できるだろうが、それでは発展性がない。「街を歩いて探す+ゲームでポケモンキャラクターを収集」だけでなく、「商品購入=ゲームでコラボキャラクターを収集」となるとキャラクターが増える。

 買うだけでゲットできるならハッピーセットと同じだが、買った後にゲームをすることでキャラクターを集めるシステムにすれば付加価値が付く。ところが実際は、マックの店舗に行くことでアイテムをゲットできる。指定店舗で他人と対戦もできるという付加価値はあるが、キャラクター集めという点では広がりはない。

 これでは、顧客は店舗に来るだけで何も買わなくてもゲームを完結できる。店側は、店舗への集客は期待できるが、売上アップにつながるかどうかわからない。売上に寄与しない人だけ集まれば、実際に購入するために来た客には混雑することで迷惑をかけることになる。コーヒー1杯だけの客で店があふれるのでは、提携したメリットよりデメリットが大きくなるかもしれない。

無限に広がるコラボの可能性

 確かに、ポケモンGOは「現実の街で探す」という新しい宝探し機能はあるが、収集(図鑑をつくる)ということでは物足りないのではないだろうか。商品購入でキャラクターを集めるという手法は、昔から「おまけ」で常態化しているが、商品購入とゲームがコラボすれば、今まで以上の大きな消費を生む可能性がある。しかも、ゲームと商品購入がコラボすると、収集という面では際限なく広げることができる。

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

1953年岐阜市生まれ。77年慶應義塾大学商学部卒業。食品問題のプロフェッショナル。放射能汚染、中国食品、O157、鳥インフルエンザ問題などの食の安全や、食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、新聞、雑誌、講演などで活躍する。『ビートたけしのTVタックル』『世界一受けたい授業』『クローズアップ現代』など、テレビでもおなじみの食の安全の探求者。新刊『面白いほどよくわかる「食品表示」』(商業界)、『選ぶならこっち!』(WAVE出版)、『買ってはいけない4~7』(金曜日)など著書多数。

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