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垣田達哉「もうダマされない」

まだポケモンGOブームは序章にすぎない…爆発的な無限の「広がり」がこれから始まる

文=垣田達哉/消費者問題研究所代表

 たとえば、マックとポケモンがコラボをするとどうなるか。

・商品を購入する前に、マックポケモンGOのアプリをダウンロードする。
・マックでバーガーを買うと、QRコードを印刷したカードが密封された袋に入っている。
・その袋を開けて、スマホでスキャンすると、マックポケモンをゲットするゲームが始まり、レベル1でマックバーガーポケモンをゲットすることができる。値段が高いビッグマックを購入すると、レベル3に到達した際にビッグマックポケモンキャラクターをゲットできる。

 発展性を高めるために次のような方法も考えられる。

・QRコードが印刷されたカードには、獲得できるポケモンキャラクターの絵を印刷する。同じバーガーを買っても、同じキャラクターとは限らない。このカードで、ほかのゲーマーと対戦することもできる。ポケモンカードを交換して遊ぶこともできる。

 QRコードを使えば、商品ごとにキャラクターを変えることも、ゲームの内容を変えることもできるはずだ。しかも、正規のゲームをダウンロードするから、正規のゲームもできる。正規のキャラクターもゲットできる。コラボできない海賊版との差は歴然だ。万引きや従業員の不正は、ある程度は起きるだろうが、それ以上に売上効果は出るだろう。キャラクターも際限なく増やすことができるので、収集という興味を持続させることができる。

 たとえば、「ポケモンにマックと書かれたキャップをかぶせる」というだけでもよい。キャップでもタスキでものぼりでもなんでもいい。メニュー毎にキャラクターを変えれば、その種類だけのキャラクターができる。

 コラボはいくらでもできる。「モスバーガー+ワンピース」「セブンイレブン+ハローキティ」「丸亀製麺+サザエさん」など、挙げればきりがない。東京ディズニーリゾートやユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とポケモンというコラボであれば、場内限定キャラクターを探してゲットし、商品を買うことでまた違う限定キャラクターをゲットするということも可能だろう。

進化できるコラボ

 街で探すという体験も面白いが、歩きスマホの問題点は多い。そこで、ポケモンGOとグーグルのストリートビューをコラボさせ、

・商品を購入しQRコードをスキャニングすると、日本国内であればどの地方のストリートビュー画面でも見ることができる。
・東京都を選び画面上で歩きながらポケモンを探す。

 というかたちにすれば、歩きスマホをしなくても、限定されるがどんな場所へでも自由に行くことができる。歩きながら宝探しをするよりも、探し出すのに時間がかかって面白いかもしれない。バーチャルでありながら画面は現実なので、その場所に行った気分を味わえる。ただし、今まで以上にプライバシーの問題は深刻になるだろう。

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

垣田達哉/消費者問題研究所代表、食品問題評論家

1953年岐阜市生まれ。77年慶應義塾大学商学部卒業。食品問題のプロフェッショナル。放射能汚染、中国食品、O157、鳥インフルエンザ問題などの食の安全や、食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、新聞、雑誌、講演などで活躍する。『ビートたけしのTVタックル』『世界一受けたい授業』『クローズアップ現代』など、テレビでもおなじみの食の安全の探求者。新刊『面白いほどよくわかる「食品表示」』(商業界)、『選ぶならこっち!』(WAVE出版)、『買ってはいけない4~7』(金曜日)など著書多数。

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