東急ハンズ、やたらとちょこちょこ商品配置換えの謎…渋谷店だけで実行される驚愕の戦略?
–渋谷店以外の他店舗でも、そういう感じなのでしょうか。
担当者 他店の商品移動は、渋谷店ほど多くないと思います。例えば、新宿店や池袋店ですと、ひとつの階で全部文房具というように仕切られています。渋谷店だけは、文房具が階によって分かれていました。あとは、季節によって変更が多かったりもします。
–なるほど。
担当者 例えば、カレンダーとダイアリーは親和性が高いのですが、カレンダーだけは下の階に持ってきて、お客様が買いやすいようにしたり、今の時期は夏向けのものを下の階に持ってきたりもします。
–フェアによって配置も変わりますね。
担当者 はい。ハンズメッセ(全店舗同時開催のバーゲンセール)の時期には特設会場をつくります。普段は3C売り場(3階Cフロア)でキッチン用品を販売していますが、去年のハンズメッセでは1階でも売ったりといった感じに変更しています。
–これは棚卸とは関係ないですよね?
担当者 棚卸ではありません。
–ありがとうございました。
このように、東急ハンズ側としては「あまり配置換えはしていない」とのことだが、渋谷店に関しては、今年2月に文房具とバッグを大移動し、それに向けて少しずつ商品を移動していたから、よく通っている私は「変更が多い」と感じたのではないかという完璧な回答が返ってきた。
確かに、私は文房具をよく購入する。そのたびに「微妙な配置換えが多いな」と思っていたのだが、実際にそうだったのだ。
大移動に向けてのわずかな移動の繰り返しが、「ハンズは配置換えが多い」というイメージを生んでいたのだ。超個人的な違和感ではあったが、これでスッキリした。ありがとう東急ハンズ。
これからは、大移動の前の前触れとなる「ちょこちょこ移動」をより感知できる人間になるべく、より目をこらして店内を冷やかしてゆきたいものだ。
(文=酒平民 林 賢一/ライター)