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対する三井物産は、17年3月期の2200億円の最終利益を確保できるかどうかがポイント。極言するなら、鉄鉱石の国際価格が上向くかどうかにかかっている。07年に3180円という上場来高値をつけているが、16年の高値は11月25日の1548円。1300~1600円のレンジで今後も株価は動くと予想するアナリストが多い。
三井物産は17年5月に17年度を初年度とする中期経営計画を発表する予定だが、ここで「資源商社」の雄といわれている経営体質を変えられるかどうかにかかっている。
企業の変身度でも伊藤忠が三井物産の二歩、三歩先を行っているというのがアナリストのコンセンサスになりつつある。
伊藤忠といえば、中国最大の国有企業、中国中信集団(CITIC)グループとの協業の果実をどう取っていくかが、常に注目されている。社運を賭けて15年に6000億円を投じた。資本・業務提携しているタイのチャロン・ポカパン(CP)グループにも6000億円出資している。
このことから、伊藤忠は中国関連銘柄と見られがちだが、17年3月期のCITIC関連の利益を700億円から630億円に1割引き下げている。それでも最高益を確保できると、自信の裏付けがあるのだろう。CITICとは多くの分野で共同プロジェクトを進めようとしている。
CITICとCPのリスクはゼロではないが、大型投資にリスクはつきものだ。乾坤一擲、6000億円をCITICに投下した岡藤社長の運の強さを、中長期の観点から買ってみるのも、個人投資家の賢い投資法かもしれない。
(文=編集部)
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